松本若菜:「探偵ロマンス」で秘密倶楽部の女主人「美摩子が妖艶で本当に困りました」

NHK土曜ドラマ「探偵ロマンス」に出演している松本若菜さん (C)NHK
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NHK土曜ドラマ「探偵ロマンス」に出演している松本若菜さん (C)NHK

 俳優の濱田岳さん主演のNHKの土曜ドラマ探偵ロマンス」(総合、土曜午後10時)で、会員制の秘密倶楽部「赤い部屋」の主人、蓬蘭美摩子(ほうらん・みまこ)を演じている女優の松本若菜さん。赤い光に彩られた怪しげな秘密倶楽部の主人だけあって、「美摩子が妖艶で本当に困りました」と笑う松本さんが、撮影秘話や共演者とのエピソード、今後の見どころなどを語った。

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 ◇なんだこの世界観は!

 ドラマは、1923年に作家デビューした江戸川乱歩の作家デビュー100年の節目に、知られざる誕生秘話を描く。気鋭の脚本家、坪田文さんが書き下ろすオリジナル作品で、演出を安達もじりさん、制作統括を櫻井賢さんら、2021年後期のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」チームが手がけている。音楽・主題歌は大橋トリオさんが担当。濱田さんが後に江戸川乱歩となる平井太郎、太郎と出会う名探偵、白井三郎を草刈正雄さんが演じ、ロマンスあり、笑いあり、涙あり、アクションありのエンターテインメント活劇となる。全4回。2月4日は第3話が放送される。

 松本さんは、出演が決まり、「台本ができる前、企画の段階でプロットを読ませていただきました。原作があるんじゃないかと思わせるほどの構成に引き込まれ、『なんだこの世界観は!』と魅了されたのを覚えています。とても魅力ある美摩子という女性を演じさせていただくことに、ワクワクが止まりませんでした」と振り返った。

 ◇「私の美摩子、大丈夫ですかね?」と脚本家に相談

 美摩子のいる「赤い部屋」は、「本当に異空間のよう」と表現。「自分がこんなにすてきな部屋の主(あるじ)になれるなんて感激ですが、美摩子が妖艶で本当に困りました!」と笑い、「どう演じたらいいんだろう?と悩む部分も正直あって、撮影初日に現場へいらしていた脚本家の坪田先生に『私の美摩子、大丈夫ですかね?』とご相談したんです。『そのままでいいと思います』とおっしゃってくださって、とても救われました」という。

 そのとき坪田さんが語った「美摩子も本当は怖くて不安で不安でしょうがないのを隠して平静を装っているから、松本さんが不安を隠して美摩子を演じることとリンクするんじゃないでしょうか」という言葉に支えられたという。

 ◇尾上菊之助の「目力といったら、もう…!」

 演じた場面で印象的だったのは、「三郎(草刈さん)とのシーン。私は撮影前のリハーサルで感じたせりふのインパクトを大切にしたまま本番でお芝居をするように意識しているのですが、草刈さんは本番でもリハーサルと同じインパクトをくださるんです。本当に一回一回、自分の言葉として三郎さんのせりふをおっしゃっているんだなと感動しました。私もこういう俳優にならないといけない、と草刈さんから教わった思いです」と実感を込めて語る。

 「赤い部屋」の客で貿易商の住良木(すめらぎ)平吉を演じる尾上菊之助さんに対しては、「目力といったら、もう……! 静寂さの中にある燃えたぎる何かが伝わってきて、対峙(たいじ)していると私の心の中まで見透かされているような気持ちになりました。住良木さんがいるところだけ時間軸がみんなと違うような、不思議な感覚なんですよ。魔法や催眠術に似た、特別な『尾上さんタイム』が使える方です(笑い)」と独特の言葉で表現するなど、個性と実力を備えた俳優陣から現場でかなり刺激を受けているようだ。

 ◇パリのオートクチュール衣装が“シンデレラフィット”

 衣装も見どころだといい、「宮本まさ江さんが衣装を担当されているからか、大正時代が舞台というリアリティーが感じられつつも、どこか夢の中のような世界観。遊び心が満載で、目で見ても頭で考えても楽しめるドラマになっていると思います。美摩子の衣装も当時のパリのオートクチュールです。たまたま“シンデレラフィット”したので、撮影期間中は太らないように気をつけました(笑い)」と明かす。

 今後の見どころについては、「実はたった10日間の出来事を描いたという全4話に、いろいろな物語が詰まっています。見どころがいっぱいあるけれど、それが駆け足になっていないところが『探偵ロマンス』の魅力。アクションやクスッと笑えるシーン、魅力的な人物たちのバックボーンなど一つ一つ深く味わっていただけるんじゃないでしょうか」といい、「クライマックスはきっとものすごくかっこいいシーンになると思います。私も台本で第4話を読んでひっくり返りましたので、皆様どうぞご期待ください」とメッセージを送った。

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