ラグビー「シックス・ネーションズ」:元スコットランド主将レイドロー選手がゲスト WOWOW放送・配信“首位攻防戦”を解説

「スコットランド対アイルランド」戦でゲスト解説を務める元スコットランド主将のグレイグ・レイドロー選手
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「スコットランド対アイルランド」戦でゲスト解説を務める元スコットランド主将のグレイグ・レイドロー選手

 WOWOWが生放送・ライブ配信する「ラグビー欧州6カ国対抗戦 シックス・ネーションズ」。元スコットランド代表のキャプテンでスクラムハーフとして活躍した「浦安D-Rocks」所属のグレイグ・レイドロー選手が、第3節「フランス対スコットランド」戦に続き、3月12日午後11時45分から放送の第4節「スコットランド対アイルランド」戦のゲスト解説を務める。

ウナギノボリ

 ラグビー欧州王者決定を決定するシックス・ネーションズは、現在第3節が終了し、首位のアイルランド(3勝)に続き、スコットランド(2勝1敗)、イングランド(同)、フランス(同じ)の順となっている。上位4チームに優勝の可能性が残る中、首位攻防戦となる一戦を前に、レイドロー選手に試合の展望や注目の選手について聞いた。

 --まずは解説を務めた第3節「フランス対スコットランド」戦の感想をお願いします。

 2枚のレッドカードなど、いろいろなことが起きた興味深いテストマッチでした。本当に激しい試合で、どちらが勝ってもおかしくなかったと思います。残念ながらスコットランドは終盤の大事なラインアウトが失敗に終わり、プロップのザンダー・ファーガソンとウイングのドゥアン・ファン・デル・メルヴァの惜しくもトライにならなかったプレーもありました。スコットランドが、世界のトップチームに勝つためにはそのような大事な場面で競り勝たなければなりません。

 --敗れたスコットランドですが、ポジティブな点もありましたか?

 パフォーマンスは確実に成長しています。やはりスタンドオフのフィン・ラッセルは対戦相手にとって危険な存在ですね。ただ、序盤で19点のビハインドを抱えてしまい、良くない形で試合に入ってしまいました。そこから立て直していけたのはポジティブなことですし、チームの真の実力を見せてくれたと思います。あれほどリードされても彼らは自分たちを信じていました。彼らはこれからも自分たちを信じ続ける必要があります。

 --以前から期待されていたスクラムハーフのベン・ホワイト選手の活躍はいかがでしたか?
 
 この試合も良かったですね。シックス・ネーションズの3試合で先発しスコットランドを助けてきました。スピードもありますし、局面によっては危険な存在でした。自分のあるべきポジションに収まってきたのではないでしょうか。

 --元キャプテンのレイドロー選手から見て、現キャプテンを務めるフランカーのジェイミー・リッチー選手の働きはいかがですか?

 彼はとても良くやっています。まだ若手と言えるキャリアですが、とても成熟していますし、落ち着いていて、キャプテンにふさわしい選手だと思います。これからもキャプテンとして成長していく必要がありますし、助けてくれる選手を周りに置くことも必要でしょう。チーム内のシニアの選手、例えばロックのリッチー・グレイやジョニー・グレイ、フルバックのスチュアート・ホッグ、そしてスタンドオフのフィン・ラッセルといった選手たちは、ジェイミーが素晴らしいリーダーになる手助けをしてくれるはずです。

 --再び解説を務める第4節「スコットランド対アイルランド」戦。スコットランドが勝てば(イングランド、アイルランド、ウェールズに全勝する)トリプルクラウンとなりますが、どんな試合になるでしょうか?

 とても大事な試合です。アイルランドは勝てばグランドスラム(全勝優勝)を達成する可能性が高まります。スコットランドは 質の高いチームとの対戦が続きますが、スコットランドがトリプルクラウンを勝ち取るチャンスは久しぶりですので(ファイブ・ネーションズ時代の1990年以来)、チームとして本気でフォーカスすべき試合です。スコットランドはこの試合でホームのBTマレーフィールド・スタジアム(エディンバラ)に戻ります。それがいかに大事なことで、また力になるか、彼らは分かっています。敗れたフランス戦から学んだことを糧(かて)に、アイルランド戦にフォーカスして最高のパフォーマンスをするための準備を整える必要があります。

 --アイルランドの警戒すべき選手を挙げていただけますか?

 良い選手が数多くそろっています。まず、キャプテンでスタンドオフのジョナサン・セクストンは言うまでもなく最高のラグビー選手です。彼らにとって頼れるリーダーであり、シックス・ネーションズ優勝、グランドスラム達成を強く望んでいるはずです。また、ロックのジェームズ・ライアンはアイルランドのラインアウトを任されている選手で、アタックでもディェンスでも素晴らしい働きを見せており、とてもアグレッシブです。セカンドロー(FW第2列)ですが、ときにはバックロー(FW第3列)のようなプレーをしますので注意が必要です。フルバックのヒューゴ・キーナンも非常に良いプレーをしています。確実にボールを保持し、持ち前のスピードで突破する能力に長けています。この3選手には十分気を付ける必要がありますね。

 --スコットランドは今年のワールドカップ(W杯)でもアイルランドと対戦します。今回はどんな位置づけの試合になると考えていますか?

 両チームに優勝の可能性が残されているだけに、どちらも今回のシックス・ネーションズにフォーカスしています。両者がW杯モードに入っていくのはその後の話で、今はこのテストマッチで勝つことが大事ですから、どちらも全力を注ぐはずです。スコットランドのトリプルクラウンが懸かった大一番、ぜひWOWOW でご覧ください。

 第4節スコットランド対アイルランド戦は3月12日午後11時45分からWOWOWプライム・WOWOWオンデマンドで生放送・ライブ配信される。

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