全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
のんさんが主演を務めた、2013年度前期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あまちゃん」が4月からBSプレミアムとBS4Kで再放送され、連日話題になっている。中でも主人公アキ(のんさん)の母・春子(小泉今日子さん)の若かりしころを演じた有村架純さんの姿が、「若き日のキョンキョンにそっくり!」と評判だ。有村さんは当時、どんなことを考えながら春子を演じていたのか。また、その4年後に「ひよっこ」で射止めた朝ドラヒロインへの思いを、当時のコメントで振り返った。
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「あまちゃん」は、宮藤官九郎さんが脚本を手がけ、岩手県の架空の田舎町・北三陸市や東京を舞台に、内気で引きこもりがちだった主人公のアキが、海女やアイドルとして活躍しながら成長する姿を描く。
有村さんは「あまちゃん」で朝ドラに初出演。それまでもオーディションに参加した経験があったといい、「あまちゃん」もヒロインオーディションを受けたことがきっかけで出演が決まった。
当時は、「今回こそ!(オーディションに受かりたい)という気持ちが強かったんです。『あまちゃん』の一員になっていることが信じられなくて、ポワポワしています」と初出演を喜んでいた。
当時20歳だった有村さんは、同作の監督が「笑い方が(小泉さんに)似ていると思ってくれたみたい」という理由で、若き日の春子役に抜てきされた。
若き日の春子は髪形を「聖子ちゃんカット」にしている。小泉さん自身も1982年にアイドルとしてデビューしたころ、同じ髪形をしていた。
有村さんは「周りの人から昭和顔といわれるから、(聖子ちゃんカットの)カツラをかぶっても違和感がないのかなと思います……。自分の顔は好きではなかったけど、この顔のお陰で役をいただけて光栄です」と喜んだ。
撮影当初は「小泉さんが演じる春子と違いがあるといけない……。小泉さんの足は引っ張れない!と思いました」とプレッシャーがあったというが、小泉さんが演じる春子の癖や話し方などを研究し、また、小泉さんと話をして、「私と小泉さんが考える春子が似ていて、不安要素がなくなりました」と伸び伸びと演じられるようになったという。
撮影が進む中で「(朝ドラに出演することで)役作りや表現方法で発見したことがあった。春子という役に出合えて自分自身が変わった」と俳優としての成長を実感したという。
「あまちゃん」の演技が評判になった有村さんは、その後、「映画ビリギャル」(2015年)で、第39回日本アカデミー賞優秀主演女優賞と新人俳優賞を受賞。さらに同作と「ストロボ・エッジ」(2015年)でブルーリボン賞を獲得する。その後も数々の話題作に出演。そして2017年前期の「ひよっこ」で、朝ドラ2作目にしてヒロインに指名される。
このとき有村さんは、オーディションなしの“一本釣り”での抜てきだった。
当時、「朝ドラのヒロインのオーディションは過去にも何度か受けたことありましたし、合格した方だけが出られる作品と思っていたので。(指名されるなんて)自分の女優人生の中で想像もしていなかったこと。信じられなかったです」と語った。
「ひよっこ」は脚本家・岡田惠和さんのオリジナル作品で、大家族の農家に生まれ、のんびりした少女に育った谷田部みね子(有村さん)が、出稼ぎで東京に行っていた父が行方不明になったことをきっかけに、集団就職で上京する……という物語。
初めは「本当に私でいいのかな」と不安でいっぱいだったというヒロイン役だが、撮影が進むにつれ、「やるからには絶対にいい作品にしたいという思いがこみ上げてきた」と“座長”としての責任感も芽生えたようだ。
有村さんは「ひよっこ」の際のインタビューで、自分の殻を破ったのは「20歳の節目」と話していた。20歳で出演した「あまちゃん」での春子役が有村さんの俳優人生の大きな転機になったことは間違いないだろう。
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