本郷奏多:「年下でも相手の良いところをリスペクト」 W主演の12歳・大沢一菜は「どっしり感ある」

ドラマ「姪のメイ」で主演を務める本郷奏多さん=テレビ東京提供
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ドラマ「姪のメイ」で主演を務める本郷奏多さん=テレビ東京提供

 放送中の連続ドラマ「姪(めい)のメイ」(テレビ東京系、木曜深夜0時半)で主演を務めている俳優の本郷奏多さん。役の印象や役作り、ダブル主演を務める大沢一菜さんの印象や共演しての感想、ドラマの見どころなどを聞いた。

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 ◇役作りは「気負わず」と自然体 大沢一菜との仲を重視

 ドラマは、東京都在住の会社員・小津(本郷さん)が、両親を亡くしためいのメイ(大沢さん)を一時的に引き取り、メイが夏休みの間だけ、メイが暮らす福島県楢葉町に移住する。そこで東日本大震災からの復興を目指し前向きに生きてきた住民や、県外からの移住者、そしてメイと触れ合い、何事にも無気力だった小津の心に変化が生まれる……という展開。

 本郷さん演じる小津は、非合理的なことを嫌い、物事に対して冷めた見方をするところがある青年。小津に対し、本郷さんは「僕もだいぶ合理主義で無駄なことは嫌いなので、小津とはそういう点は少し似ているかな」と共感を示し、「小津は“他人や物事に興味がない”寄りの人間だけど、僕はこう見えて意外といい人なので(笑い)。人に興味はあるし、小津よりまともな人間だと思います」とユーモアを交えて話す。

 役作りは「年齢も自分に近いし、良い意味であまり気負わず作らずに」と自然体で臨み、「大事なのはメイ役の大沢一菜ちゃんといかに仲良くなれるか。最初は仲良くなれるか不安だったけど、すぐ仲良くなれて。そこが一番良かった」と笑顔を浮かべる。

 そんな大沢さんの印象を、「明るくて人懐っこくて癒やされました。どんな立場の人にも同じように明るく接する姿がすてきだなと思い、ハッとさせられた部分はありました」と話す。

 「芝居をすると引き込まれる瞬間がある。堂々としていて、グサッとくるせりふを言うとき、目線の力強さというか。何とも形容しがたいどっしりした感じがある」と評し、「あの年齢(12歳)の子にはなかなか出せない重さみたいな芝居を出してくるときがあってすごい」と絶賛する。

 さらに「元々そういうタイプではない小津が、メイと仲良くなり一緒に何かをしたとき、ちゃんと心から笑う瞬間がある。それはメイちゃんに引き出してもらったところかな。(大沢さんが)メイに似て天真爛漫(らんまん)なところに助けてもらいました」と感謝する。

 ◇「福島が大きな柱に」

 本作では移住もテーマの一つだ。本郷さん自身、移住に関して「今の仕事は東京じゃないとできないことが多く、あまり興味はなかった」と明かすも、本作を通し「劇中、移住を決めた人の『これは東京じゃなくてもできる。だったらコストも安いし自然もあるから』という意見があって。自分も身を使わないでいい仕事なら選択肢としてあり。むしろしているかもしれないぐらい」と興味が湧いたと話す。

 小津はメイや移住先の人々との触れ合いを通じて変化していくが、本郷さんが人間関係で大切にしていることを聞くと、「相手に対してリスペクトを持つこと。例えば自分より年下だとしても、相手の良いところをリスペクトして人と接するようにはしています」と答えた。

 撮影は福島県で行われたが、「福島じゃないと撮れないロケーションやメッセージ性にあふれていて。福島が一つ大きな柱になっている」とし、「自然の景色は作れるものではなく力強さを感じた。夏休み感というか。すてきな画が撮れたのでは」と自信をのぞかせる。

 本作のテイストを「微妙にずっと常につかみ所のない不思議な空気感がある」と表現し、「メイもつかみ所がない性格で、奔放で的を射たことも言うけどよくわからないことも言う。そういうものも引っくるめて不思議な空気感を常に楽しめる作品になっていると思います」と見どころを語った。(取材・文:遠藤政樹)

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