生見愛瑠：役作りは「香り」から　新“火10”ドラマで記憶喪失のヒロイン　作品タイトルに「衝撃」も「全話見ていただけば意味が分かると」

　俳優の生見愛瑠（ぬくみ・める）さん主演の連続ドラマ「くるり～誰が私と恋をした？～」（TBS系、火曜午後10時）が4月9日にスタートする。ドラマは、事故で記憶喪失となり、“くるり”と世界が一変したヒロインが、恋の四角関係を繰り広げながら、“本当の自分らしさ”と“恋の相手”を探すラブコメミステリー。記憶喪失の難役について「新しい挑戦」と語る生見さんに、役作りなど話を聞いた。

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　◇めるるの相手は「こじじ」「ふーさん」「りゅびび」

　今作が放送されるのは、数多くの恋愛ドラマが放送され、女性から支持を得ている“火10”と呼ばれる枠。

　生見さんは「自分自身よく見ていた枠なので、お話をいただいたときはうれしかったです！　今作も胸キュン要素があるので、キラキラした気持ちになってもらえるかな？　“非日常”を味わえる作品になっていると思います！」とアピールする。

　ドラマは、「ダメな私に恋してください」（2016年）、「初めて恋をした日に読む話」（2019年）など、同枠のドラマを数々手掛けてきた吉澤智子さんのオリジナル。事故で自分にまつわるすべての記憶を失ってしまった飲料メーカーの営業職・緒方まこと（生見さん）が、カバンに入っていた男性用の指輪を手掛かりに、“恋の相手”と“本当の自分”を探す。

　「“火10”はラブコメ作品が多い印象だったのですが、今作は胸キュン要素に加えて、ミステリー要素もあって！　原作がないので、毎回ドキドキしながら台本を読んでいます。謎が多くて、ただのラブコメじゃないのが面白いなって思います」

　恋の四角関係を繰り広げる男性キャストは瀬戸康史さん、神尾楓珠さん、宮世琉弥さん。3人とはドラマ初共演。撮影現場では関係値を深めるためにも、あだ名で呼び合っているという。

　「この前、4人そろったときにみんなで考えて……瀬戸さんは“こじじ”、宮世さんはまだ定まってないけど“りゅびび”。（自分のあだ名の）“めるる”っぽくなりました（笑い）。神尾さんは甘いものが好きだから“ふーさん”です（笑い）」

　3人とはグルメの話題など他愛もない会話もよくしているというが、今作では“座長”として「楽しい現場になることを目標としていた」と話す。

　「そう思って撮影現場に入りましたが、はじめから現場の雰囲気はすごく温かくて！　逆に支えてもらっていて、私はまだ座長として特別なことはできていませんが……作品を通して、皆さんにも仲の良さが伝わるんじゃないかなと思います！」

　◇男性陣の印象も「くるり」

　演じるまことは、記憶を失う前、プライベートでも会社でも人に嫌われないよう“素”を見せず、悪目立ちしないように生きており、会う人会う人に違う印象を与えていた。生見さんは「すごく器用な女の子」と印象を述べる。

　「私はウソがつけない性格で、まことのように人によって演じ分けることもできないので、すごいなって（笑い）。でも、記憶を失った後もくよくよしないのは共感できます。記憶を失った経験はありませんが、あまり落ち込んだりしない性格なので、その部分は近いかも知れないと思いました」

　劇中では、記憶喪失前のまことも演じるが、記憶を失う前後の演じ分けについて聞くと「話し方のテンポ感」を意識しているという。

　「記憶がなくなる前は、相手の話に合わせてしまう女の子なので、『分かる！分かる！』とすぐに相づちを打ったり、テンション感は高めで意識しています。記憶を失った後は、一つ一つの自分の話題に衝撃があって、すぐに言葉を出せないと思うので、相手の話に対しての“間”は長めに取っています。個人的には、メークの変化も少し付けようと考えています」

　また、役作りでは「香り」も意識しているとも。

　「今作に限った話ではありませんが、形から入るタイプなので、役ごとに分かりやすい変化を付けるため、役によってフレグランスを変えています。まことは、悪目立ちしない生き方をしてきた子なので、みんなが好きそうなフローラル系の香りを付けたり……自分が元々香りものが好きということもあって、役作りに取り入れています」

　回を経るごとに“さまざまな過去”が明らかになっていく、まこと。難役にプレッシャーはあると言いつつも、「新しい挑戦」と前を向き、役者として新境地の開拓に挑んでいる。

　「くるり～誰が私と恋をした？～」という印象的なドラマタイトルについても尋ねると「最初聞いたときは衝撃でした」と笑いつつ「でも、記憶を失ったまことの世界はくるりと変わりますし、話が進んでいくごとに男性陣の印象も、くるりと変わっていくと思います。全話見ていただけば意味が分かると思います！」と語った。