俳優の横浜流星さんが、吉沢亮さん主演で2025年公開予定の映画「国宝」(李相日監督)に出演することが4月10日、明らかになった。横浜さんは、主人公の喜久雄(吉沢さん)の親友でライバルとなる歌舞伎界の御曹司、大垣俊介を演じる。横浜さんが李監督作品の映画に出演するのは、「流浪の月」(2022年)以来。
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原作は、「パレード」「パークライフ」などで知られる吉田修一さんの同名長編小説。2017年から朝日新聞にて連載され、2018年に単行本化された上下巻800ページを超える大作で、戦後から高度経済成長期の日本を舞台に、任侠の一門に生まれながらも、歌舞伎の世界に飛び込み、芸の道に青春を捧げた主人公の喜久雄が、その命を懸けてなお、見果てぬ夢を追い求めていく壮大なストーリーだ。
横浜さんが演じる大垣俊介は、名門の跡取り息子として、幼い頃から芸の世界に生き、歌舞伎役者になることを運命づけられているという役どころ。任侠の一門に生まれ、歌舞伎役者の家に引き取られた喜久雄と、喜久雄が引き取られた家の跡取り息子である俊介。正反対の血筋を受け継ぎ、生い立ちも才能も異なる2人は親友として、そしてライバルとして激動の人生を歩みながら、芸の道を極めていく。
これまで踊りの経験のなかった横浜さんは、昨年3月から、真っすぐ歩くことからけいこをスタート。元極真空手世界チャンピオンの体幹の強さもあり、他の仕事の合間を縫って休むことなく日々励んできた。昨年12月には初めて吉沢さんと2人で踊り、息の合った舞踊をスタッフに見せたという。
2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」で主演を務めた吉沢さんと、2025年の「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で主演する横浜さんという“国民的俳優”2人の共演が注目される。
李組に再び参加できることを光栄に思います。歌舞伎の世界を生き、たくさんのことを吸収して芝居を磨けたらと思っていますし、最大の敬意を持って歌舞伎役者、大垣俊介を人間臭く生きます。目指す頂きは途方もなく高いですが、険しい方が自分は燃えますし、喜久雄を生きる吉沢くんと共に刺激し合い、見えない頂上を目指して一歩一歩着実に歩み、必ずたどり着いて、見たことのない景色をこの目に焼き付けたいと思います。歌舞伎の魅力を一人でも多くの方々に届けられるよう、キャストスタッフ一丸となって全力で務めますので、ご期待ください。
ひとたび役が宿ると、あの長いまつ毛の下の瞳に情念が見え隠れする。「流浪の月」では嫉妬の炎がその瞳をゆがませたが、梨園の御曹司という過酷な宿命、流転の人生を背負った瞳の奥には何が立ちあらわれるのか。難役であるほどに研ぎ澄まされていく横浜流星に期待しかありません。
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