柳沢正史:日本は世界一「寝不足」の国? 睡眠学者が明かす、睡眠で一番大事なことは 「徹子の部屋」で

「徹子の部屋」に出演した柳沢正史さん=テレビ朝日提供
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「徹子の部屋」に出演した柳沢正史さん=テレビ朝日提供

 睡眠学者の柳沢正史さんが、4月12日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。今、世界が注目する睡眠学者が「眠り」について語った。

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 自然科学の分野で世界的な学術賞「ブレークスルー賞」の2023年の受賞者に選ばれた柳沢さん。日本は世界一「寝不足」の国だと指摘する。「いくつか調査があるんですけど、何回やっても同じ結果。日本は先進国の中で世界一、寝不足なんです。欧米の平均値と比べると1時間くらい短い」と説明。平均睡眠時間は欧米では約7時間20分、日本は約6時間20分だという。

 アジアの国々の中でも日本、韓国が睡眠時間が短い。「社会習慣、価値観の問題で。日本人ってどうしても仕事が忙しい、自分の時間も持ちたい。残りの時間で睡眠をとる、という考え方から抜け出せない。睡眠というのは、毎晩毎晩、睡眠時間を確保した上で、残りの時間を自分のやりたいことをやる、というのが本来の考え方」と話す。

 柳沢さんによると、睡眠不足が続くと即座に脳のパフォーマンスが悪くなるという。「感情のコントロールもできにくくなるので、たとえば怒りを抑えられなくなる、機嫌が悪くなる、イライラする、くよくよする。だから人間関係も悪くなりがち。ろくなことがないです」と述べる。睡眠不足が長期的に続くとメンタルの不調や、メタボリック症候群になりやすくなり、認知症やがんのリスクも上がる。

 睡眠で一番大事なことは量。“自分にとって必要な睡眠時間”を確保することが一番大事と話した柳沢さん。4日間連続で眠りたいだけ眠り、4晩目に寝た時間が、その人にとって十分な睡眠量だという。

 眠りの質を高めるためには、寝室の環境を整えることが必要だ。「暗くて、静かで、朝まで適温ということ(が大切)。寝室のエアコンは、冬も夏も、朝まで自分にとって快適な温度でつけっぱなしにすることをオススメしています」と話す。「電気代がもったいないと思う方もいるかもしれませんが、私に言わせると質の良い睡眠の方がエアコン代より価値がある」と訴えていた。

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