木村拓哉さんが型破りな天才シェフを演じ、2019年にTBS系で放送された人気ドラマ「グランメゾン東京」が映画化され、今年冬に公開されることが6月7日、明らかになった。タイトルは「グランメゾン・パリ」で、フランス料理の本場パリが舞台となる。今年3月には現地パリで大規模なロケ撮影が行われた。木村さんをはじめ主要キャストは、日本語のせりふと同じくらいの量のフランス語せりふの芝居にも挑戦したという。木村さんの主演ドラマが映画化されるのは、2015年公開の「HERO」以来、約9年ぶり。
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「グランメゾン東京」は、黒岩勉さんが脚本、塚原あゆ子さんが演出を担当し、2019年に日曜劇場枠(日曜午後9時)で放送された人気ドラマ。パリにオープンさせた自分の店が二つ星を獲得するも、慢心が招いた重大な事件によって店も仲間もすべて失った天才シェフ・尾花夏樹(木村さん)が、女性シェフの早見倫子(鈴木京香さん)と出会い、かつての仲間たちと東京で世界最高の三つ星レストラン「グランメゾン東京」を作り上げようと奮闘する姿を描いた。最終回は尾花が世界に挑もうとしているシーンで締めくくられ、続編を望む声が多く寄せられていた。
今年1月には公式サイトと公式SNSで「グランメゾン・プロジェクト始動」と明かされ、3月に「グランメゾン東京」が三つ星を獲得した後を描く、スペシャルドラマが今年冬に放送されることが解禁された。
映画では、木村さん、鈴木さんをはじめ、沢村一樹さん、及川光博さん、「Kis-My-Ft2」の玉森裕太さん、寛一郎さん、吉谷彩子さん、中村アンさん、冨永愛さんら連続ドラマから出演しているキャストが再集結。脚本の黒岩さんと塚原監督のタッグも続投する。
また、映画では、実際に2020年、アジア人初となるフランスの三つ星を獲得した「Restaurant KEI」の小林圭シェフが料理監修を務める。異国のシェフが個人店で三つ星をとるのは奇跡ともいうべき栄誉で、現在でも、ミシュランガイド・フランスでのアジア人店舗の三つ星獲得は同店のみだという。木村さんはそんな小林シェフに敬意を込めて、自身も金髪にし、強い思いで撮影に臨んだ。
映画のストーリーと木村さん、鈴木さんらのコメントは以下の通り。
「グランメゾン東京」が日本で“三つ星”を獲得してから時がたち、尾花夏樹(木村さん)は早見倫子(鈴木さん)と、フランス料理の本場パリで、新店舗「グランメゾン・パリ」を立ち上げ、アジア人初となるミシュラン“三つ星”を獲得するために奮闘していた。
名だたる巨匠たちがしのぎを削る本場フランスにおいて、フランス料理で “三つ星”を獲得することは、尾花にとって悲願だが、異国の地のシェフにとっては、満足のいく食材を手に入れることにすら高い壁があり、“三つ星”に選ばれるなど夢のまた夢だった。結果を出せない日々が続いていた尾花は、あるガラディナーでの失態が原因で、かつての師と「次のミシュランで三つ星をとれなければ、店を辞めフランスから出ていく」という約束を交わしてしまう……。
かつてカリスマシェフと称された尾花は、挫折や国境の壁を乗り越え、仲間と共に世界最高峰の“三つ星”を手に入れることはできるのか? “チーム・グランメゾン”の熱き最後の挑戦が始まる……。
キャスト・スタッフ全員が、この作品に対してすごく気持ちのこもっている現場だったので、この役として皆さんと再会できたことがうれしかったです。5年ぶりにはなりますが、5年間各々の中で役がしっかり生きていたなという印象がものすごくありました。「グランメゾン東京」で、日本でミシュランの三つ星を手にした時も大きなゴールだと思ったんですけど、パリで三つ星というのは、尾花自身はずっと挑んできていたものの手が届かないものだったので、それに手を伸ばす、というのは非常に大きな挑戦だなと思いました。
今回フランス語にも挑戦していて、自分の中では、尾花として羽を伸ばしきれていないなと感じる時もあったのですが、キャスト・スタッフ全員が監督のOKを求めて、お芝居というセッションをできたのは豊かな時間でした。製本された台本を読んだ時は、それこそパリで三つ星をとるくらい「撮れるわけないだろう」という内容に感じたんですけど、それは自分自身が勝手に考えていたことで、いろんな方のサポートを得たらできるものなんだなと思いましたし、感謝しかないです。
「グランメゾン・プロジェクト」が始動したことに対してリアクションをすごくいただけているので本当にうれしいですし、実際にお料理を召し上がっていただくことは難しいですが、本当に匂いまでお届けしたいくらいのおいしいお料理がいっぱい出てきます。尾花をはじめとする「グランメゾン・パリ」のメンバーが、大人の本気を出して一品一品を仕上げていると思いますので、皆さんに劇場でぜひ召し上がっていただけたらなと思っています。
スペシャルドラマと映画で再び皆さんとご一緒して、あっという間でしたがパリでの充実した撮影を終えました。連続ドラマの時の思い出もよみがえってきたりして不思議な感覚になりもしました。
「グランメゾン東京」は、自分のやってきた仕事の中でも特にたくさんの方に「見たよ」「好きだったよ」と声をかけていただいた大切なドラマでしたし、そのドラマの映画化で、もともと大好きだったパリという街に来られたことは最高にうれしかったです!
今回倫子は、三つ星を目指す尾花の大事な右腕にならなければいけなかったので、そんな尾花役の木村さんの熱量にしっかりとついていけるように集中力だけは欠かさないようにしていました。そんな中に沢村さんや及川さんのように場を和ませてくれるムードメーカーもいらっしゃって、本当に素敵(すてき)なチームでした。
ドラマも映画もレストランも一人じゃできなくて、皆の力が集まってはじめて良いものになると実感しました。それぞれのベストを尽した作品に参加できて幸せでした。
グランメゾン・パリの映画を製作することができて大変うれしく思います。連ドラの時の冒頭のシーンもパリで撮影できたのもうれしかったですが、再びパリで、しかも映画の撮影で行くことができるなんて、夢のような時間でした。尾花役の木村拓哉さんや倫子役の鈴木京香さん、沢村一樹さん及川光博さんをはじめとしたキャストの皆さん、そして、支えていただけたスタッフの皆さんに心より感謝しております。
今回、映画を製作するにあたって、たくさんの料理人の方々にお話を伺ったり、お料理をする姿を目の当たりにして、料理に命をかけて挑んでいらっしゃることに改めて感動しました。そして、こちらも命がけで挑まないとと思い、脚本家の黒岩さん、監督の塚原さんに、全力で向き合っていただきました。さらには、木村さんをはじめとするキャストの皆さんが、命をこめて演じてくださっていて、撮影現場では驚きの連続でした。
これ以上ない極上の映画に仕上がっていると思います。パリで撮影できたことで生まれた空気感や、パリのスタッフと協力することでしかなしえなかった映像のリアリティー、そして、今回、パリで三つ星を獲得したシェフの小林圭さんに監修していただいたことで可能になった臨場感ある料理シーンも見どころの一つです。
皆さん、尾花が三つ星を取ることができるのか? 楽しみにお待ちいただきたく思います。
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