アンチヒーロー:最終回でも明かされなかった真犯人 続編の可能性は? ドラマP「やれるのであればやりたい」

ドラマ「アンチヒーロー」最終回の一場面 (C)TBS
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ドラマ「アンチヒーロー」最終回の一場面 (C)TBS

 俳優の長谷川博己さんが主演を務めた、TBS系「日曜劇場」枠(日曜午後9時)の連続ドラマ「アンチヒーロー」の最終回が6月16日、25分拡大スペシャルで放送された。死刑囚・志水(緒形直人さん)の冤罪を巡るストーリーは大団円を迎えたが、未回収のネタもあるはず。飯田和孝プロデューサーに続編の可能性について聞いた。

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 ◇真犯人の「設定はある」 あえて出さない判断に

 結局、糸井一家殺人事件で犯人とされた志水(緒形直人さん)は無罪を勝ち取ったが、真犯人は描かれなかった。このことからも続編が期待されるが……。

 飯田さんは「ご想像にお任せします」と明言を避けつつ、「一応、真犯人の設定はわれわれ(スタッフ)の中ではしているんですけれど、それを出す出さないは正直、議論になりました。それ(真犯人)を出すドラマかというと、そこは論点ではないというか、中心部ではないという判断で、あえて出していない。だから真犯人は、まだのうのうと生きていると想像できるので、そこを膨らませると面白いだろうなと、キャストの皆さんと妄想したりしました」という発言も飛び出した。

 さらに、「(同じ『日曜劇場』の)『99.9-刑事専門弁護士』も法律を扱ったドラマで、刑事ドラマの例もあるし、このドラマもキャラクターものといってしまうとあれなんですけれど、ストーリーを作る観点で行くと、時間をかけて作り上げた登場人物たちなので、やれるのであれば、やりたいという思いは(あります)」と力を込める。

 ◇“ラブ路線”は「意識的にあまり描かないようにしていた」

 「キャストの皆さんも『良いカンパニーだった』と、良い関係性が出来上がったという印象を持たれている」といい、撮影の終盤では「(続編を考える)妄想遊びをスタジオの前室で楽しんでいましたね。例えば木村佳乃さんは、『私はラブ路線ないのかしら?』とか(笑い)」と明かした。

 “ラブ路線”といえば、弁護士の赤峰(北村匠海さん)と紫ノ宮(堀田真由さん)は、あれだけ一緒にいて、恋愛感情的なものは描かれなかった。

 飯田さんは「このドラマに関しては明墨(長谷川さん)と桃瀬(吹石一恵さん)の関係も非常に曖昧というか、信頼関係の中でどこまで愛情があるかは、(どの組み合わせでも)意識的にあまり描かないようにしていた」と語る。

 「情報量が多いドラマなので、そこ(ラブ表現)を繊細に描いていくのは割と挑戦的だし、ドラマの中でどう映るかに自信が持てなかったというのが正直なところあります」と胸の内を明かす。

 われわれ視聴者は、最終回の余韻に浸りながら、第1話から見直して未回収ネタを探しつつ、続編の知らせを首を長くして待ちたい。

 ドラマは「殺人犯をも無罪にしてしまう」“アンチ”な弁護士・明墨(あきずみ、長谷川さん)を通して、視聴者に「正義とは何か?」を問い掛ける“逆転パラドックスエンターテインメント”。脚本は4人の脚本家によるオリジナル。

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