伊藤沙莉さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「虎に翼」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第128回が、9月25日に放送され、桂場(松山ケンイチさん)がチョコレートを食べる場面に、視聴者からさまざまな考察が寄せられた。
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第128回では、尊属殺人の罪に問われている美位子(石橋菜津美さん)の事件が、いよいよ判決の日を迎える。
最高裁大法廷で、桂場は「主文。原判決を破棄する。被告人を懲役2年6月に処する。この裁判確定の日から、3年間右刑の執行を猶予する。尊属殺に関する刑法200条は、普通殺に関する刑法199条の法定刑に比べ、著しく差別的であり、憲法14条1項に違反して無効である。この見解に反する従来の判例はこれを変更する」と判決を言い渡す。昭和25年の合憲判決から23年、長い時をかけて歴史が塗り替わった。
閉廷後、長官室に戻った桂場は、机の引き出しからチョコレートを取り出し、小さく割って口に入れる。額に手を当て目を閉じると、その甘味を噛(か)みしめた。この翌月、桂場は定年を迎えて長官を退任。裁判官人生に幕を下ろすことになった。
桂場は大の甘党で、あん団子をおいしそうに食べるシーンが、劇中でたびたび描かれてきた。そんな桂場が、団子ではなくチョコレートを食べる場面に視聴者が注目。
チョコレートといえば、食糧難だった戦後に、闇市の食べ物を拒否し、食糧管理法に沿った配給食糧だけを食べ続けて餓死した花岡(岩田剛典さん)と、寅子が最後に会った日に、半分に割って分けたもの。さらに、桂場が花岡の妻から買い取った「チョコレートの絵」を、多岐川(滝藤賢一さん)が家庭裁判所の壁に飾っていた。
SNSでは「チョコレートは多岐川そして花岡を象徴するもの。最後の大仕事を成し遂げた桂場長官が、その2人を追悼するとともに感謝を表したんだと思う」「多岐川と花岡への弔い」「『今まで古い事に囚われていた彼の脱却シーン』とも取れる」「チョコレートは、法律がいつも正しいとは限らない、っていう象徴みたいなものだよね」といった声が上がった。
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