仲代達矢:一番好きな俳優は丹波哲郎さん「面白い人」 無名塾の塾生になると「息子や娘、家族みたいな関係」に 「徹子の部屋」で

5月22日放送の「徹子の部屋」に出演した仲代達矢さん=テレビ朝日提供
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5月22日放送の「徹子の部屋」に出演した仲代達矢さん=テレビ朝日提供

 92歳の俳優、仲代達矢さんが、5月22日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。大スターたちとの思い出や設立50年の俳優養成所「無名塾」の塾生への思いなどを語った。

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 三國連太郎さんは「すてきな俳優」だった。リハーサルの時に「仲代くん、きみ、そういう調子で出てくんの?」と聞いてきた。「はい、私はそう思って頑張っているんですけど」「そういう調子で出られたら、俺が演技する形がなくなっちゃうんですけど」といい、「どうしてですか」と尋ねると、「もっとこうやったら俺が考えてた演技が自分でできるんだ」というやり取りをした。「結果として、作品が出来上がった時にとてもいい演技になった」と振り返る。

 三船敏郎さんには「チャンバラを猛烈に教わりました」。一番好きな俳優は丹波哲郎さんだという。「面白い人なんです」と表現し、リハーサル後の本番で、「あ」とNGを出す。「どうしたんですか?」と聞くと、「2ページめくっちゃったんだよ」と答えた。

 渥美清さんのことも好きだといい、一度も共演をしたことはないが、「テレビ(で出演作を)を見ていると、こういう芝居を俺もしたいなと思うくらい気に入っている」とか。「台本を読んで演技してらっしゃるんだと思いますけれども、まるでそのとき発想したアドリブのようにせりふを言ってるんです。名優ですね。喜劇俳優の真髄っていうのかな」。監督では黒澤明さん。「お前のいいところ、何だか分かるか。目の力だよ。目が光るから」と教わった。

 俳優養成所の無名塾を主宰している。「無名塾は(妻で俳優の)宮崎恭子が始めたんです。私はそれを横目で見てたんですけど、そのうちどんどん入っていって、2人で共同でやったんですけど、その宮崎恭子は(1996年に)亡くなりまして、それでやめようと思ったんですね。ただ、遺書を見ましたら、無名塾は続けてくれということになっておりましたので、それで、まだ現在もやってるわけです」

 「92(歳)になって肉体的にも精神的にも衰えてくる」としみじみ語る。「無名塾で一生懸命教える。褒めたやつが(演技で)俺を追い抜く、追い越していく。(自分を超える俳優を生み出すという点で)不思議なことをやっている。その若者に負けないためにこっちも頑張る」という。無名塾は「非常に家族的なグループです。うちの塾生になると息子とか娘とか、どこか家族みたいな関係です」と語った。

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