べらぼう:「かかった」のは治済か、定信か、それとも視聴者? 再熱“三浦庄司スパイ説”が一人歩き

大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の場面カット (C)NHK
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大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の場面カット (C)NHK

 俳優の横浜流星さん主演のNHK大河ドラマべらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(総合、日曜午後8時ほか)。11月30日放送の第46回「曽我祭の変」では、松平定信(井上祐貴さん)らの企てが、一橋治済(生田斗真さん)に見抜かれ、仇討ちが失敗に終わる一方で、三浦庄司(原田泰造さん)のスパイ説に再び注目が集まった。

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 「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は64作目の大河ドラマで、日本のメディア産業やポップカルチャーの礎を築いたとされる蔦屋重三郎(略して“蔦重”)の生涯を描く。脚本は一昨年、NHKで放送され、大きな話題となった「ドラマ10『大奥』」などで知られる森下佳子さんが手掛けている。

 第46回では、絵師「東洲斎写楽」の名で絵を売り出す蔦重(横浜さん)。写楽のうわさは、徐々に江戸市中、江戸城中にも広まっていき、一橋治済の耳にも入る。迎えた祭りの日、間者となった大崎(映美くららさん)を使って、写楽の正体は「生きていた源内(安田顕さん)だった」というのをエサに、治済をおびき寄せて仇を討つ予定の定信たち。しかし、そのエサの一つである戯作の筆跡が「定信のもの」と気づいていた治済は、逆に自分の手の者を祭りに紛れ込ませていた。

 定信たちを狙って、毒入り饅頭を配り、さらにそのうちの一つで大崎のことを消した治済は、笑い声を上げながら、祭りを去り……と展開した。

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 同回では、定信から「『石橋』無事あの者のもとに至る」との書き付けを目にした三浦が「かかったか」と口にするシーンも。主君・田沼意次(渡辺謙さん)のため、定信の仇討ち計画に加わった三浦の言葉をそのまま受け取れば、「かかった」のは治済となるが、以前から三浦を治済の内通者と考える視聴者は一定数いて、結果として、企てが治済に見抜かれたことから、くすぶってきた“三浦庄司スパイ説”が再熱することに。

 SNSでは「内通者がいるってこと? やっぱり三浦殿?」「やはり内通者がいるとしか…三浦殿なんだろうか…」「三浦様怪しい説が再浮上…」「もう今回の展開で、白天狗側のスパイは、三浦庄司 で決まりでしょう⋯」といった声が上がるとともに、「自分は三浦さんを疑ってませんが、『かかったか』の主語を松平定信と考えると別の解釈もできますね」「裏切り者が三浦さまだとして、『かかった』って言ったのが治済に対してではなく、定信の方だったことになる?」「誰が『かかった』のか、傀儡好きが『かかった』のか、定信が『かかった』のかどちらにもとれるもんね」などの感想が寄せられた。

 先日、公開された脚本・森下さんのインタビューでは、三浦庄司スパイ説(または黒幕説)に対して「驚いた」と、否定とも取れる発言があったが、それでも一人歩きするこの説。本当のところどうなのか、残り2回のドラマに引き続き注目だ。

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