中井貴一:高倉健さんから受け取った腕時計 亡くなる5日前、「またな」と告げた緒形拳さんの潔い生き方 「徹子の部屋」で

2月4日放送の「徹子の部屋」に出演した中井貴一さん=テレビ朝日提供
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2月4日放送の「徹子の部屋」に出演した中井貴一さん=テレビ朝日提供

 俳優の中井貴一さんが、2月4日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。高倉健さんや緒形拳さんの思い出などを語った。

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 高倉さんは映画賞などを受賞するたびに仲の良い人に腕時計をプレゼントしていたという。中井さんのところにも電話がかかってきて「もしもし、今から家に行くね」と高倉さんが自分で車を運転してやってきて、「おめでとう。よかったね」と言って、箱を渡して帰っていく。箱の背面にはこちらの名前が入り、高倉健よりとなっていた。

 中井さんは「カッコよかったですね」と回顧し、「(箱の中には)時計が入っていて、時を渡すというのか、時をつなげるというのか、君の人生をしっかり歩んでという意味で時計を渡してくださったと思う」と高倉さんの思いを受け取った。

 いつもは新しい時計だったが、あるとき「俺がずっと着けていた時計だけど悪いけど使ってくれるか」といただいたものがあった。「これは受け継いでいってくれよ」という意味ではないかと感じたという。それを中井さんは「これを託すよ」と俳優の岡田准一さんに渡した。日本映画のことを考えている岡田さんに高倉さんは渡したかったんじゃないかと考えたからだ。「僕は中継ぎをしただけですよ」と語った。

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 もう一人、忘れられない緒形拳さんとの思い出も語った。緒形さんの最後の出演作になった共演ドラマ「風のガーデン」(2008年、フジテレビ系)は6カ月間撮影があった。病気になって最後に亡くなる役で、勘当されている親子という設定だったため、共演シーンはそれほど多くなかった。1カ月に1回ほど会うと「毎月痩せていかれるんです。僕も(役柄の上で)痩せなきゃいけないんですけれど、追いつかないくらいお痩せになっていく」という状態だった。後から聞いたところ、監督だけが緒形さんの病状を知っていたが、その他の人には言わずに最後まで撮影を続けたという。

 「もうドクターストップもかかっていたし、ロケに行くなんてとんでもないことだとも言われていたらしいんです。ロケに行って帰ってくると数値が良くなっているという、本当に芝居をすることがお好きでいらっしゃったんだと思いましたけれど、言葉ではなくて、生き方でいろんなことを教えてもらった」と振り返る。役者として緒形さんのような、あんな潔い生き方はできないだろうと感じた。

 クランクアップして、制作発表の晩に打ち上げをした。打ち上げが終わり、緒形さんが先に帰る時、「出口へ向かうところで、緒形さんが振り向いて『またな』っておっしゃったんです。『はい、こちらこそお願いします』。それが最後のやり取りで、その5日後に亡くなられた」と突然の別れを惜しんだ。

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