イ・イギョン:「DREAM STAGE」で日本ドラマ初出演 「電車で会ったら、ぜひ声をかけてください!」 撮影現場で感じた日韓の違いとは

ドラマ「DREAM STAGE」に出演するイ・イギョンさん(C)TBS
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ドラマ「DREAM STAGE」に出演するイ・イギョンさん(C)TBS

 俳優の中村倫也さんが主演を務める連続ドラマ「DREAM STAGE」(TBS系、金曜午後10時)に出演中の韓国俳優、イ・イギョンさん。K-POP界最大手事務所「Bouquet Music」の代表で、カリスマ経営者のチェ・ギヨンを演じている。韓国ドラマ「私の夫と結婚して」での“クズ夫”ぶりが話題になったイギョンさんは、今回日本ドラマ初出演となった。ドラマ撮影についての日韓の違いや、中村さんとのエピソードを聞いた。

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 ◇キャラクターについて、監督と話し合い 韓国語のセリフの提案も

 「DREAM STAGE」は、かつて問題を起こして業界を追放された元天才音楽プロデューサーの吾妻潤(中村さん)と、韓国の弱小芸能事務所に所属する落ちこぼれ練習生7人がボーイズグループ「NAZE(ネイズ)」を結成し、共に夢を目指す物語。

 --本作でイギョンさんのことを初めて知った方もいると思うので、自己紹介をお願いします。

 韓国でお芝居をしたり、バラエティー番組に出演したりしている1人の俳優が、日本に来て、「DREAM STAGE」という作品でチェ・ギヨンという役として出演しています。見ていて違和感なく、時には楽しさも届けられる、そんな俳優になれていたらいいなと思っています。

 --本作の反響はどのように届いていますか。

 まだ実感はありませんが、日本に滞在している間に、1人でも「チェ・ギヨンだ」と声をかけてもらえたらうれしいなと思っています。衣装を着ていれば分かってもらえるかもしれませんが、私服で日本の街を歩いていたらどうなんだろう、と(笑)。声をかけてもらえるのを待っています。

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 --脚本を読んだ感想を教えてください。

 最初に台本をもらった時「温かいな」と思いました。最近は、ショート動画などで刺激的な作品が多い中で、このドラマは日常的に共感できる温かさを探せる作品で、とてもいいと感じました。

 --ここまで吾妻やNAZEたちに勝つために、チェ・ギヨンがさまざまな手を尽くす姿が描かれてきました。演じるにあたって準備したことや、心がけていることは。

 チェ・ギヨンは“悪役”のような立ち位置ではありますが、ただ「悪い人」として捉えるのではなく、目標に対してものすごく熱心な人だからこそ、他のことが見えなくなってしまっている人だと感じました。

 吾妻さんやNAZEも、自分の夢や目標に向かって必死に頑張っているという点ではチェ・ギヨンと同じですが、やり方が違うだけなんです。自分の中に明確な目標があるからこそ、そこだけに向かって突き進む人だと考え、そこに集中してキャラクターを作っていきました。

 --役柄に関してプロデューサーや監督からリクエストされたことはありますか。また、ご自身から提案したこともあれば教えてください。

 日本の撮影現場ですごくいいなと思ったのは、演じるキャラクターについて監督と話し合える時間がきちんとあるところです。

 僕自身「自分がこのキャラクターだったらこうする」という提案をするタイプなので、監督から「それ、いいですね」「それは違いますね」と言っていただけるんです。考え方が違う場合に、なぜ違うのかをきちんと説明してもらえるので「監督の中では、チェ・ギヨンはこういう人物なんだな」と納得して、チェ・ギヨンというキャラクターを一緒に作っていける。このプロセスがとても良かったです。

 監督も僕も、目指しているのは“いい作品、いいドラマ、いい画を作ること”という点で同じなので、同じ方向を向いてみんなで頑張っていける制作現場だと感じました。

 --監督との話し合いで高められたところはどこですか。

 特に多かったのはチェ・ギヨンが話す韓国語のセリフです。日本の脚本家さんが書いた日本語のセリフを韓国語に直訳しているところもあったので、韓国ではあまり使わない表現だったり、言い回しが少し違うと感じたことがありました。

 そういう時に「こういう言葉はどうでしょうか」と提案させてもらっています。ただ、その表現を日本の方は字幕で見ることになるので、韓国語として自然かつ、日本語のニュアンスも伝わる、その“真ん中”を探すようにしています。

 --その“真ん中”を探るのは難しそうですね。

 第1話からその作業をしてきたので、少しずつ上手くなってきている気がします(笑)。

 --本作の撮影を通して感じた韓国のドラマとの違いはありますか。

 リハーサルにとても時間をかけることに違いを感じました。韓国では比較的早めにリハーサルを終わらせて、本番の中で調整していくスタイルが多いんです。一方、本作ではリハーサルの段階で問題点を全て直していくので、本番は比較的スムーズに終わる。その違いが一番大きいかもしれません。

 あとは、韓国だと1日の撮影で複数話のシーンを撮る場合、該当話全ての台本を持ち歩く必要があるんです。ですが、本作の撮影現場では、その日に撮影するシーンだけをまとめた「割本」が別に用意されていることに、とても驚きました。俳優の立場からすると、とてもいいシステムだと思いますし、すごく楽だな、と。記念に持っておこうと思っています。

 --では、韓国のドラマとの共通点は何でしょうか。

 韓国の撮影現場でも、日本と同じ撮影用語を使うことが多いんです。「バラシ(機材やセットの撤収、解体作業のこと)」「本番」「きっかけ(照明・音響・役者の動作などを切り替える合図やタイミングのこと)」「転換(カメラワークなどで場面、シーンのつながりを滑らかにすること)」などは聞き慣れている言葉だったので、タイミングが分かりやすくて助かりました。

 ◇中村倫也から写真付きのメッセージ

 --吾妻役の中村さんとはお話しされましたか。

 韓国ロケの時に食事会があって、その時に連絡先を交換しました。年上の方ですし、いつも忙しそうなので、こちらからあまり連絡しないほうがいいかなと思っていたんですが、中村さんからいつも写真付きでメッセージを送ってくださるんです。それがすごく感動的で、今は翻訳機を使って日本語に変換して送っているので「日本語を頑張って勉強して、直接話せるようになりたい」というのが今の目標です。

 --中村さんの芝居については、どんな印象を持っていますか。

 第1話の空港のシーンをモニターで拝見したのですが、とてもリラックスされていて、余裕のあるお芝居だなという印象を受けました。

 --ご自身は本番前、どのように過ごしていますか。

 (撮影するシーンに向けて)気合いを入れて臨むタイプです。セリフは早めに覚えているので、本番前に台本を見返すことはあまりありません。ただ、文字として覚えてしまうと感情が乗りにくいので、その場面の状況を想像しながら考えて、アイデアが浮かんだらメモするようにしています。

 --「TORINNER(トリナー)」の印象を教えてください。

 チェ・ギヨンは、彼らに対して少しきついことを言う場面もありますが、僕自身としては、息子でもおかしくないくらい年齢が離れていることもあって(笑)、なかなか話す機会もなく、どう接したらいいのか分からない部分もあります。なので、ひよこちゃんみたいな(韓国では初々しい、という意味)印象を持っています。

 --他にも印象に残っているシーンや撮影裏話があれば教えてください。

 おもしろいエピソードはたくさんあるのですが、これから放送される回のネタバレになってしまうので秘密です(笑)。チェ・ギヨンはお花が好きな設定なので、手入れのシーンなどでハサミを持つことがあるんです。そのシーンが本作の初めてのシーンで緊張していたこともあって。僕自身はあまりお花を扱った経験がなかったので、ちょっとしたアクシデントが起きてしまったことがありました……。第4話ではそのハサミをタブレットに突き刺す場面がありましたが、そこは意外とスムーズに撮影できて、良かったなと思いました。

 --この撮影期間で覚えた日本語はありますか。

 「そんなこと、だけじゃないですよ」というフレーズを覚えました。これはセリフなのですが、どこでどう使われるのかは、放送を楽しみにしていただけたらと思います!

 --撮影の合間で、何か楽しまれていることはありますか。

 撮影が詰まっていることもあって、どこかに出かける機会はありませんでした。その代わり、撮影現場で出ていたお弁当やスタジオ内の食堂、無人のコンビニなどを楽しんでいました。観光ではなかなか体験できない、日本の日常に触れているような感覚で、とても良かったです。ちなみに、今日のお弁当はサバで、おいしかったです(笑)。

 --最後に、今後の見どころも含めて、視聴者の方へメッセージをお願いします。

 物語が一気に結末に近づいていきます。何かが解決したり、逆に解決できなかったり、スッキリするシーンもあれば、そうでない場面も出てくると思います。この作品は、1人の人物の人生を描いているようなドラマだと感じていて、人生の最後のページをめくるような感覚で楽しんでいただけたらうれしいです。

 今回、チェ・ギヨンとしてごあいさつすることになりましたが、俳優イ・イギョンとしても、どうぞよろしくお願いします。あと、日本の電車で会ったら、ぜひ声をかけてください!

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