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長編商業アニメの映画祭「第2回新潟国際アニメーション映画祭」の長編コンペティション部門で、カナダの「アダムが変わるとき」(ジョエル・ヴォードロイユ監督)がグランプリに選ばれたことが分かった。日本の「アリスとテレスのまぼろし工場」(岡田麿里監督)が傾奇(かぶく)賞を受賞した。
「アダムが変わるとき」を手掛けたジョエル・ヴォードロイユ監督は「この新潟国際アニメーション映画祭にコンペティション監督として選ばれたこと、この場に来て多くの人々に会えたこと、ほかのコンペ監督に会ってお話しできたこと。もうこれだけで十分な贈り物だと思っていたんです。まずこの作品が今ここに存在できている理由、それは多くの才能ある人々に巡り合ったからにほかなりません。感動でいっぱいです」とコメントを寄せている。
「アリスとテレスのまぼろし工場」を手掛けた岡田麿里監督は「今回はこのような素晴らしい賞をいただきまして本当にありがとうございます。この作品はスタッフが一丸となって、汗も鼻水も涙も垂らしながら、みんなで走り抜けた作品だと思っています。そのみんなの熱意にこのような賞をいただけたことで答え合わせができたような、本当に幸せな気持ちです」と話している。
フランスの「マーズ・エクスプレス」(ジェレミー・ペラン監督)が境界賞、米国の「インベンダー」(ジム・カポビアンコ監督、ピエール=リュック・グランジョン監督)が奨励賞に選ばれた。
3月20日に新潟市内で開催されたクロージングセレモニーでノラ・トゥーミー審査員長は「皆さんの作品はスクリーンの中から私たちの心をつかみました。アニメーションという、美しく世界的なアートフォーム、芸術形態の制作に関わるものとしてとても誇りに感じています。皆さんの作品は、アニメーションの未来に希望をもたらすものです。皆さんの作品が上映され、観客と一緒に楽しむことは別格の体験です。さまざまなストーリー、文化、キャラクターたちが登場し、不思議な世界を冒険するものです。本当に素晴らしい映画をありがとうございます。次にどんなものが作られるか楽しみにしています」と語った。
同映画祭は、長編アニメのコンペティション部門を設けたアジア最大級の祭典を目指し、新潟から世界にアニメという文化を発信していくのが狙い。第1回が2023年3月17日~22日に新潟市内で開催された。第2回は、3月15~20日に開催された。