「第40回日本アカデミー賞」の授賞式が3日、東京都内で開かれ、劇場版アニメ「この世界の片隅に」が最優秀アニメーション作品賞を受賞した。片渕須直監督は「6年以上かかって作った作品なんですが、あきらめなくてよかったです」と喜びをかみ締めた。
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さらに片渕監督は「あきらめなくて済んだのはプロデューサーの丸山(正雄)さんが、途中でやめようかなって思った時も、『もうちょっと続けようよ』って6年言い続けてくれたからで、もし途中で『もう、いいかな』ってなっていたら、皆さんの心の中にすずさんという、ちっちゃな可愛らしい主婦の姿は宿ることもなかったのかなって思うと、ここで今、講釈をたれていること自体が、いろいろな人の支えあってのことだと思っています」と思いを語った。
「この世界の片隅に」は、「漫画アクション」(双葉社)で連載され、2009年に「文化庁メディア芸術祭」のマンガ部門優秀賞を受賞したこうの史代さんのマンガが原作。戦時中、広島・呉に嫁いだ18歳のすずの生活が、戦争の激化によって崩れていく様子が描かれ、劇場版で女優ののんさんが主人公のすずの声を担当し、話題を呼んだ。
同賞は日本の映画芸術、技術、科学の向上発展のために設けられ、選考は日本アカデミー賞協会員の投票で行われる。
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