ウーマンリブ:宮藤官九郎の人気舞台シリーズ最新作「もうがまんできない」 阿部サダヲ、柄本佑、要潤、松尾スズキらがコメント

「大人計画ウーマンリブvol.14『もうがまんできない』」のメインビジュアル=WOWOW提供
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「大人計画ウーマンリブvol.14『もうがまんできない』」のメインビジュアル=WOWOW提供

 宮藤官九郎さんが作・演出を務める劇団「大人計画」の舞台「ウーマンリブ」シリーズの最新作「大人計画ウーマンリブvol.14『もうがまんできない』」が、10月17日午後5時半からWOWOWライブで放送される。放送を前に、宮藤さん、阿部サダヲさん、柄本佑さん、要潤さん、松尾スズキさんらがコメントを寄せた。

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 「大人計画ウーマンリブvol.14『もうがまんできない』」は、宮藤さんが約5年ぶりに書き下ろした新作で、ストレスフルで切実な現代人の日常をコミカルにパワフルに描く。舞台は、今年4月に上演を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて中止となったが、今回、宮藤さんが監督を務め、WOWOWのオリジナル番組として復活する。

 また、9月からは「大人計画 怒涛の7カ月大特集」がスタート。10月、11月で大人計画の過去作品合計6本の放送も予定されている。

 ◇阿部サダヲさんのコメント(以下原文のまま)

 また出演者スタッフが本多劇場に集まって、お芝居できたのはうれしかったですけど、やっぱりお客さんの前で本番やりたい! と思いました。好きなシーンは松尾さんの長ゼリフです。いつもの劇場中継より、宮藤さんが考えたカット割が入ったりして、凝ったものになっていると思います! が、やっぱりお客さんの笑い声がほしいです。皆さまよろしくお願いします!

 ◇柄本佑さんのコメント

 一つの舞台をほとんどドラマのように撮影するというのはなんとも不思議な体験でした。好きなシーンはモノボケのあたりです。もうホントにがまんできない状況ではありますが「もうがまんできない」を見てもらってあと少しみんなでがまんしましょう。そしてまた舞台で!

 ◇宮崎吐夢さんのコメント

 稽古(けいこ)中は一回も飲みに行けないまま本番が中止になってしまったので、 楽屋で皆さんと久々にお会いしておしゃべりできたのがうれしかったです。好きなシーンは(柄本)佑くんと要(潤)さんのシーン全部です。

 要さんは普段は落ち着いた声でお話しになるのに、セリフのなかで「テキトーなこと」を言うときしゃべり方が舌っ足らずになるところが個人的にツボで面白いです。コロナで自宅待機中、毎週土曜日朝の要さんMCのラジオ番組を聴いていて、ゲストの人との会話が興に乗るとたまにそれが出るので、そのたびに稽古場でのお芝居を懐かしく感じました。3カ月ぶりに集合しての収録は無観客ながらカメラが16台も入り、当然スタッフさんは無反応。通常の舞台中継とは趣の異なる緊張感に包まれ、本来とは違った雰囲気かと想像しますが、記録して皆さまにお届けできたことをありがたく思います。

 ◇荒川良々さんのコメント

 やはりお客さんの前でやりたかったですね。好きなシーンは阿部(サダヲ)さんと宮崎(吐夢)さんの掛け合いです。こんなカタチでお届けすることになりましたが、一生懸命にやりました。よろしくお願いします。

 ◇平岩紙さんのコメント

 舞台に建てられたセットを見ることなく、自粛期間に入りました。家にいても劇場で待ってくれているセットや衣装、準備してくださった照明、音響。思いをはせていました。今回のおかげで、もう一度スタッフの皆さんが建ててくださり、大好きな本多劇場で皆さんと、この作品に向き合い、板に立たせていただけたことに感謝しかありません。見たことのないカメラの台数に圧倒されました。全てのシーンが新しく、面白く、可愛く、宮藤さんの一人一人への愛情あるキャラクターもキラキラしていますし、舞台の隅々まで楽しいです。

 こういう形になりましたが、世の中に発信させていただけることになり、とてもうれしいです。生の舞台で、お客様の笑い声を聞きたかったのは、もちろんですが、それは、また安全安心な時が来るのを待つとして。今はお家でゆっくり、お楽しみいただけたらと思います。

 ◇少路勇介さんのコメント

 本来なら未発表となる作品を収録という形で発信させていただくことができましたことを本当にうれしく思います。お客さんのいない客席を見ながら、実際の反応はどうだったんだろうなと思いながらやっていました。本来の51ステージ分を1ステージにかけたところ、一回で喉、枯れました。

 好きなシーンは神田崎(松尾スズキさん)が自分の過去とのんちゃん(中井千聖さん)の話をしてからの、「どうでもいいと思ってんだろ!」のシーンです。色々考えさせられます。一回こっきりのステージお楽しみください!

 ◇中井千聖さんのコメント

 劇場に来れてうれしかったです。稽古した時間が自分の錯覚じゃなくて本当にあったことだというのがわかってほっとしましたし、出番のない時に客席から舞台に立っている皆さんを見れたことも、稽古場とはやはり違う、舞台の魔力みたいなものを目の当たりにできたような気がしました。幕はとうとう上がらずで、カメラがいっぱいで、なんとも不思議な感覚でしたが、たぶん後々になっても思い出す景色なんだろうなと思いました。

 好きなシーンはちづ子(平岩紙さん)がケーキを投げる一連のシーンです。「もうがまんできない」って今の状況にぴったりなタイトルですよね。劇場でお客さんが笑ったり笑わなかったりするのを体感できなかったのは残念でしたが、お届けできる機会がいただけて感謝に堪えません。感謝です。

 ◇要潤さんのコメント

 自粛期間を経てからの収録でしたので、不安な部分も多かったですが、いざやってみると稽古期間以上の仕上がりで収録できたのではないかと思いました。好きなシーンは柄本佑さんが相方である僕に激怒するシーンです。このシーンがまさに今回の演目の象徴そのものだと思いました。この作品は現代社会において誰しもが持つ「もうがまんできない」部分を描いています。クスッと笑いながら共感していただけると思いますので、ぜひ。

 ◇松尾スズキさんのコメント

 急に宮藤の演出が細かくなりました。やはり、映像として考えると細かいところも気になりますね。久しぶりに演出うけている気になって、それはよかったです。にしても、二日間、ずっと長時間本番をやり続けるのは厳しかったです。笑い声もないコメディは、やっぱり寂しい。宮藤の笑い声だけでもいいので足してほしいですね。

 好きなシーンはのんちゃん(中井千聖さん)が、ゴーグルつけて、音楽の中、ポケモンみたいなのと戯れてるところ、切ない……。これが、コロナ禍の中、我々のできる限界の表現です。それも含めて、そんなつもりもないのに、演劇の歴史の徒花(あだばな)のような作品になったと思います。我々らしいです。

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