どうする家康:有村架純、キャリア14年目 “難しいの連続”だった初大河「周りを見て足りない部分があるな」 瀬名退場後は「殿の変化が楽しみ」

大河ドラマ「どうする家康」第25回「はるかに遠い夢」の一場面(C)NHK
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大河ドラマ「どうする家康」第25回「はるかに遠い夢」の一場面(C)NHK

 NHK大河ドラマどうする家康」(総合、日曜午後8時ほか)で、主人公の徳川家康(松本潤さん)の正室・瀬名を演じた有村架純さん。7月2日放送の第25回「はるかに遠い夢」で瀬名が自害し、物語からは“退場”となった。有村さんに瀬名という役、初めてとなった大河ドラマへの出演を振り返ってもらった。

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 ◇現代的な瀬名像に「毎回探り探り」

 2010年にドラマ初出演を果たしてから俳優歴14年目、初の大河ドラマ出演となった有村さん。大河ドラマならではの撮影スケジュールに苦労もあったようだ。

 「(シーンの順序関係なく)一気に撮影が進むことが多くて、あっという間に『もうここまできたの』という感覚でした。最初から緊張していて、撮影が進むにつれて良い意味で体になじんでくるといいなと思っていたのですが、緊張感は最後までなくならなくて。緊張するとあまりしゃべらなくなるタイプなので、撮影現場では静かに過ごすことの多かった半年間でした(笑い)」

 史実では「悪女」だったともいわれる瀬名だが、今作では心優しき女性で、家康との夫婦仲も良好。最期も家康のため、徳川家のために悪名を残すことをいとわず、自ら死を選んだ。有村さんは、今作の瀬名をどういう思いで演じたのだろう?

 「脚本家の古沢(良太)さんからは、最初『今作の瀬名は現代の女性に近いかも知れません』と聞いていて。その通りのキャラクターでしたし、夫婦像だな、と思いました。視聴者の中には、もう少し重厚感のある瀬名像を求めていた方がいらっしゃったかもしれませんが、私が古沢さんの脚本から読み解いた瀬名は現代的な“軽やかさ”も持ち合わせた女性でした。でもどこまで軽やかさを持たせるのか、重みとのバランスが課題で、毎回探り探りでした」

 半年間演じてきた瀬名には尊敬する部分も。それは「穏やかでいることの強さ」。

 「本当の“強さ”というのは穏やかでいることなのかなって瀬名を演じて思いました。瀬名が怒ったのは唯一、殿(家康)が自分の知らないところでお万(松井玲奈さん)との間に子供ができたことくらいで、最期まで優しく穏やかな女性でした。強くなろうとすることも大事ですが、どんな状況でも穏やかであろうとする心が、すごいなと。私自身そこまでの心は備わっていないので、尊敬しました」

 ◇瀬名と別れてから「力が入らない」松本潤に心配も

 初めての大河ドラマでは、役者としての“課題”も見つけた。

 「改めて時代劇は難しいことの連続だな、と思いました。どれだけ自分のたたずまいで役に重みをもたせられるのか、私にはまだまだ足りない部分があるなと周りの役者さんを見て感じました。毎日勉強の連続でした」

 だが出演したことに後悔はない。「30歳になった節目の年に初めて大河ドラマに出演させていただき、後々自分の中で振り返ったときに必ず思い出すであろう作品になったのかな」と笑顔を見せる。

 退場後も、最後まで物語を見届けるつもりだ。「この先、瀬名がいなくなってからの殿の変化は楽しみです。松本さんは瀬名との別れのシーンを撮ってから『力が入らないんだよね』とおっしゃっていて、大丈夫かなと心配だったのですが……。一つの節目が終わり、次の章も始まっていくので、今後も殿を見守っていきたいです」とほほ笑んだ。

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