俳優の役所広司さん(55)と佐藤浩市さん(50)主演で討ち入り後も生き続けた赤穂浪士の姿を描いた映画「最後の忠臣蔵」のブルーレイディスク(BD)・DVD発売イベントが15日、東京・銀座のCD店で行われ、女優の桜庭ななみさん(18)と杉田成道監督(67)が登場した。父の日に先駆け、“芸能界の父”杉田監督への手紙を披露した桜庭さんは、「ここまで成長できたのも、お父さんみたいな監督のおかげです。まばゆいばかりの宝石を持った大きな女優に近づけるように、頑張りたいと思います。二十歳になったらお酒を飲みに連れていってくださいね」と感謝の気持ちを伝えていた。
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「最後の忠臣蔵」は、池宮彰一郎さんの小説が原作。赤穂浪士の討ち入りから16年後、浪士の遺族を援助するという命を大石内蔵助から受け、懸命に生き抜いた男・寺坂吉右衛門(佐藤さん)と討ち入り前日に逃亡したと思われていたが、実は内蔵助から別の命を受けていた瀬尾孫左衛門(役所さん)の姿を描いた。内蔵助役を歌舞伎俳優の片岡仁左衛門さんが演じるほか、山本耕史さん、風吹ジュンさん、田中邦衛さん、伊武雅刀さん、安田成美さんらが出演する。ドラマ「北の国から」シリーズの演出を手がけた杉田監督がメガホンを取った。
桜庭さんから手紙をもらった監督は、「まるで孫からプレゼントされたみたいです」と喜び、「一人の女優が大空に羽ばたいていく感じです。やがて手の届かないところに行っちゃうんだろうな」と“父親”の表情を見せていた。10年12月に行われた初日舞台あいさつでは、監督からの手紙に涙を見せた桜庭さんだったが、「あの日はびっくりというよりも、うれしかったです。(今回の)手紙に込めた思いが伝わっているといいな」と力を込めた。
同作で数々の新人賞を受賞した桜庭さんだったが、ベテラン俳優ばかりの現場について、「はじめは、足音を立てたら怒られるんじゃないかと思うくらい緊張してました」と明かしながらも、「こんなにいい現場の雰囲気を作ってもらって幸せでした。ちょっとだけ成長できたかな」と満足そうだった。
BDとDVD版の本編、DVD特典映像ディスク、解説ブックレットが付属する「ブルーレイ&DVDセット豪華版」(初回限定生産5480円)のほか、DVDと特典映像ディスク、解説ブックレットが付属する特別版(初回限定生産3980円)、通常版(3480円)を用意する。15日から発売。(毎日新聞デジタル)
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