ヒミズ:園子温監督の最新作ベネチアに続きトロント出品決定

映画「ヒミズ」の一場面 (C)「ヒミズ」フィルムパートナーズ
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映画「ヒミズ」の一場面 (C)「ヒミズ」フィルムパートナーズ

 映画「愛のむきだし」(09年)や「冷たい熱帯魚」(10年)で知られる園子温監督の最新作「ヒミズ」(12年春公開)が、9月8日からカナダ・トロントで開催される第36回トロント国際映画祭の「Contemporary World Cinema(コンテンポラリー・ワールド・シネマ)部門」に正式出品されることが17日、明らかになった。同映画は31日から始まる第68回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品されることも決定しており、受賞への期待が高まっている。

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 トロント国際映画祭はモントリオール世界映画祭と並ぶ北米最大規模の映画祭で76年に始まり、毎年9月に開催されている。トロント国際映画祭の最高峰とされる「観客賞」を受賞した作品は、必ずアカデミー賞でノミネートされるといわれており、日本作品では北野武監督の「座頭市」(03年)が同賞を受賞している。日本からは俳優の妻夫木聡さん主演の映画「スマグラー おまえの未来を運べ」(石井克人監督、10月22日公開)も同映画祭の「Midnight Madness部門」へ出品されることが決定している。

 「ヒミズ」は、ギャグマンガ「行け!稲中卓球部」で知られる古谷実さんが、ギャグを排して描いたシリアスな同名の青春マンガが原作。マンガは、01~03年に「週刊ヤングマガジン」(講談社)で連載され、コミックスは全4巻が発売されている。平凡な人生にあこがれる中学3年の少年・住田祐一が、ある事件をきっかけに心に闇を抱え、学校へ行かずに「悪いやつ」を探すようになる……というストーリー。映画では、原作で主人公の同級生として描かれている人物たちが大人の“自由人”に置き換えられるほか、原作にはない人物も登場する。園監督は今回初めて原作の実写化を手がけた。

 なお、ベネチア国際映画祭では、園監督に加えて主演を務める俳優の染谷将太さん、女優の二階堂ふみさんもレッドカーペットを歩くことも明らかになっている。(毎日新聞デジタル)

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