吉永小百合:日航機墜落事故から30年 「大好きな九さんも…」

「母と暮せば」のクランクアップ会見に登場した(左から)黒木華さん、山田洋次監督、吉永小百合さん、浅野忠信さん
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「母と暮せば」のクランクアップ会見に登場した(左から)黒木華さん、山田洋次監督、吉永小百合さん、浅野忠信さん

 女優の吉永小百合さんが12日、東京都内で映画「母と暮せば」(山田洋次監督)のクランクアップ会見に登場した。同作について「かけがえのない人を失った家族の悲しみの映画」と語り、この日で日航機墜落事故から30年を迎えたことに触れ、「坂本九さんという、私が一緒に仕事をした大好きな方も亡くなっていますけど、そういうつらい過去の中で、どうやって立ち直っていくかということを考えて生きていらっしゃったと思うんですね」と遺族に思いを寄せた。

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 映画は、ヒロシマ、ナガサキ、沖縄をテーマに“戦後命の3部作”を作り上げることを晩年の課題にしていた故・井上ひさしさんの遺志を引き継いで、「ナガサキ」をテーマに山田監督が撮影した作品。長崎で助産婦として暮らす伸子(吉永さん)の前に、3年前に原爆で亡くなった息子・浩二の亡霊が現れる……という内容。浩二は、人気グループ「嵐」の二宮和也さんが演じる。12月12日公開。

 吉永さんは「私の役は(息子を戦争で亡くして)3年の間、どうして生きていけばいいか分からない、という思いの中で、亡霊として(息子に)出てきてもらって、そこからまた新しい自分を取り戻していく女性」と話し、「戦後70年という節目の年に、こういう映画を皆さんに見ていただいて、戦争のこと、命のことを考えてもらえるということは、私にとって素晴らしいこと。声を掛けてくださった山田監督に感謝しています」と作品への思いを語った。

 会見には、二宮さん、黒木華さん、浅野忠信さん、山田監督も出席した。

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