2018年度前期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)が、北川悦吏子さん脚本のオリジナル作品「半分、青い。」に決定し、22日、NHK放送センター(東京都渋谷区)で会見が行われた。大ヒットドラマ「ロングバケーション」などで知られ、“恋愛ドラマの神様”の異名も持つ北川さんが、失敗を恐れないヒロイン・鈴愛(すずめ)の“七転び八起き”な半生を描く。
ヒロインと、同じ日に生まれた幼なじみの男性との半世紀越しの恋愛も描かれるといい、北川さんは「彼(幼なじみ)と彼女(ヒロイン)の50年にわたるストーリーになっていく。そういう長い中で、同じ日に生まれた男の子と女の子の距離がどう変わっていくか」と見どころを語った。
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ドラマは、大阪万博の翌年の1971年に岐阜県で生まれ、子供時代に病気で左耳を失聴したヒロイン・鈴愛が、度重なる失敗をしつつも、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜け、やがて一大発明を成し遂げるまでの物語。鈴愛は、高校卒業後に少女マンガ家を目指してバブル期真っただ中の東京に出るも、挫折し結婚。一人娘を授かるが、夢追い人の夫からは離婚されてしまい、シングルマザーとなって故郷に戻る。最後にたどり着いたのは、病気の母にやさしい風を届けてあげようと「ひとりメーカー」として扇風機を作ることだった……と展開する。
片耳を失聴したヒロインについて、北川さんは「自分もあるとき失聴して。落ち込んだりしたんですけど、考えようによっては、ロマンチックなエピソードも思い浮かびやすくて。ドラマにしたら、ステキに見える瞬間と、がんばらなきゃっていう瞬間がすごくいいバランスで書けるんじゃないかと。そういう野心というか創作魂みたいなものに火がついたのがきっかけです」と語り、創作秘話を明かした。
また、舞台の一つとなる岐阜は、北川さんの故郷でもあり、「プロデューサーの方から岐阜がいいんじゃないかと。私としてはこっぱずかしい感じがして。なるべく避けたかった」と明かしつつ、「結局そこで生まれ育っているし、なじんだ場所でもある。もう一度生まれ育ったところに戻って、あのころ自分が何を感じていたか思い出すのもいいかなと思った」と決断した理由を明かした。
会見に出席した制作統括の勝田夏子さんは、北川さんについて「自由な発想で、普通の方では発想できないセリフや物語を描く」と魅力を語った。
放送は2018年4月2日から、全156回を予定している。17年秋クランクイン予定。
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