注目映画紹介:「PARKS パークス」橋本愛、染谷将太、永野芽郁出演 井の頭公園を舞台に音楽と青春が交差する

映画「PARKS パークス」のメインビジュアル (C)2017本田プロモーションBAUS
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映画「PARKS パークス」のメインビジュアル (C)2017本田プロモーションBAUS

 今年で開園100周年を迎える井の頭恩賜公園(東京都武蔵野市・三鷹市)を舞台に、橋本愛さんが主演した青春音楽映画「PARKS パークス」(瀬田なつき監督)が、22日に公開される。1960年代の恋人同士と2017年の若者の夢が音楽でつながり合うさまを、武蔵野ののどかな風景の中に映し出している。橋本さんのほか、染谷将太さん、永野芽郁さんが出演。3人が生み出すナチュラルな雰囲気が、緑豊かな公園の景色に溶け込み、青春の刹那(せつな)やきらめきを感じさせる。

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 井の頭公園の脇に立つアパートに住んでいる大学生の純(橋本さん)の元に、高校生のハル(永野さん)が訪ねてくる。ハルは亡くなった父親のかつての恋人を探していた。やがて純とハルは、地元の青年トキオ(染谷さん)と出会い、ハルの父親たちが残したラブソングを収録したオープンリールテープを発見し、現代によみがえらせることにする……というストーリー。国内外で活躍する音楽家トクマルシューゴさんが音楽監修を務め、瀬田監督と楽曲を練り上げた。東京のインディーズシーンで注目される20組以上のアーティストによる楽曲が映画の核になっている。劇中では、橋本さんが、2年前からプライベートで始めたというギター演奏と、透明感ある歌声を披露している。

 純は留年しそうでさえない日々を送る大学生。トキオは、スタジオで働きながらミュージシャンになる夢を持っている。ハルは小説家になる夢を持つ。3人が、50年前のラブソングを生まれ変わらせようと、公園に繰り出す姿がなんとも爽やかで見ていて心地よい。さまざまな音であふれ、スクリーンから風まで感じる風景に、1960年代と2017年が交差する。古いものと新しいものが混在し、文化があり、緑がある吉祥寺の街の魅力がいっぱい詰まっている。すべてが自然光で撮られ、この街にいかにもいそうな3人の姿が背景に溶け込んでいる。

 今作は、14年に閉館した吉祥寺バウスシアターのオーナーだった本田拓夫さんが企画。井の頭公園開園100周年を記念してつくられた。「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」(10年)の瀬田監督の作品。22日からテアトル新宿(東京都新宿区)、29日から吉祥寺オデヲン(東京都武蔵野市)ほか全国で順次公開。(キョーコ/フリーライター)

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