SF映画の金字塔「エイリアン」(1979年)と、その後に続くシリーズの、“エピソード・ゼロ”に当たる「エイリアン:コヴェナント」(リドリー・スコット監督)が15日からTOHOシネマズ日劇(東京都千代田区)ほかで公開される。シリーズの生みの親であるスコット監督がメガホンをとり、エイリアン誕生の秘密が解き明かされていく。もはや見慣れてしまった感のあるエイリアンだが、今作では“ネオモーフ”なる新種のエイリアンを登場させ鮮度アップを図っている。新旧2体のアンドロイドを演じたマイケル・ファスベンダーさんの“一人二役”にも注目だ。
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舞台は、第1作「エイリアン」の20年前にあたる2104年。人類初の宇宙移住計画を進めるため、乗組員15人と男女2000人の入植者、そして約1000体の胎芽を乗せたコヴェナント号が、惑星オリガエ6を目指していた。ところが途中、事故が発生し、船体が損傷する。ダニエルズ(キャサリン・ウォーターストンさん)をはじめとする乗組員とアンドロイドのウォルター(ファスベンダーさん)が修復作業を行う中、謎の電波を受信したコヴェナント号は航路を変更、発信元の惑星へ向かうが……というストーリー。
スコット監督の「プロメテウス」(2012年)が、「エイリアン」の前日譚(ぜんじつたん)ということに気づいたときは、驚くとともに「なるほどなあ」と感心したが、今作は、時系列的には、その「プロメテウス」と「エイリアン」の間に入る。ファスベンダーさんが演じる2体のアンドロイド、旧世代の“デビッド”(「プロメテウス」にも登場)と、最新型の“ウォルター”の対比が面白く、2体が縦笛を使って意思疎通を図る場面は、サスペンスフルでありながら、そこはかとないエロスが漂い、ゾクゾクした。シガニー・ウィーバーさんが演じた「エイリアン2」(1986年)でのリプリーを彷彿(ほうふつ)とさせるシーンがあるのも、シリーズファンにはうれしい限りだ。ただ、今回の舞台が、惑星に降り立ち、森や洞窟など広範囲に及ぶため、従来の密室劇的な緊迫感が減ってしまったのは残念。それでも、エイリアンが姿を見せるときはやはり衝撃を受け、ネオモーフのグロテスクな容姿には身がすくんだ。なお、「プロメテウス」を見ておくと、より楽しめるはずだ。(りんたいこ/フリーライター)
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