今週シネマ：3日公開の映画「ラストレシピ」「マイティ・ソー」新作、実写「氷菓」…話題作が続々

　今週公開される映画の注目作をピックアップする「今週シネマ」。3日には、人気グループ「嵐」の二宮和也さん主演の映画「ラストレシピ ～麒麟の舌の記憶」（滝田洋二郎監督）、米マーベル・スタジオ製作の最新作「マイティ・ソー バトルロイヤル」（タイカ・ワイティティ監督）、俳優の山崎賢人さんと女優の広瀬アリスさんがダブル主演する「氷菓」（安里麻里監督）が公開された。

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　「ラストレシピ ～麒麟の舌の記憶」は、1990年代に人気を博した料理対決バラエティー「料理の鉄人」の演出家で知られる田中経一さんのデビュー小説が原作。2000年代初頭、一度食べた味を再現できる「麒麟の舌（絶対味覚）」の持ち主・佐々木充（二宮さん）は、多額の借金を返すため、「人生の最期に食べたい料理」という依頼を受けて高額の報酬を得る中で、料理への情熱を失いつつあった。そんなとき、中国料理界の重鎮・楊晴明（笈田ヨシさん）から、かつて料理人の山形直太朗（西島秀俊さん）が満州国で作り上げた幻のフルコース「大日本帝国食菜全席」のレシピを再現してほしいという仕事を依頼される……というストーリー。

　幻のレシピを軸に、2000年代初頭と1930年代の二つの時代の物語が並行して描かれていく。現代はレシピの謎を追うミステリー的な要素、過去は全部で112品あるフルコースをチーム一丸となって作り上げていく青春ものテイストと、多面的な味わいのある作風となっている。二宮さんと西島さんのパリッとしたコックコート姿も見どころの一つだ。

　「マイティ・ソー バトルロイヤル」は、「マイティ・ソー」シリーズの第3作。ロキ（トム・ヒドルストンさん）によって地球に追放された父オーディン（アンソニー・ホプキンスさん）を捜しに、米ニューヨークにロキと共に降り立ったソー（クリス・ヘムズワースさん）。ある人物の協力でオーディンと再会したソーは、「世界の終末（ラグナロク）」が近付いていることを知らされる。そこへ突然現れた死をつかさどる女神ヘラ（ケイト・ブランシェットさん）。ソーとロキは、ヘラの圧倒的な力で宇宙の辺境にある惑星サカールへ弾き飛ばされてしまう……という展開。

　アスガルドの王子にして雷神ソーと死の女神ヘラとの激闘が繰り広げられる。ヘラの悪役ぶりもさることながら、これまで何度もソーを裏切ってきた義弟ロキの働きなど、いつも以上に悪役キャラの活躍を楽しめる。

　「氷菓」は、作家の米澤穂信（よねざわ・ほのぶ）さんの230万部を突破した人気「古典部」シリーズの第1作が原作で、2012年には京都アニメーション制作でテレビアニメ化もされた。“省エネ主義”ながら優れた推理力を持つ高校生・折木奉太郎（おれき・ほうたろう＝山崎さん）は、神山高校に入学し、姉の命令で入部した廃部寸前の「古典部」で、好奇心の塊のような千反田（ちたんだ）える（広瀬さん）と出会い、学園で起こる不思議な謎を次々と解き明かしていく……というストーリー。

　原作の聖地とされる飛騨高山でロケし、神山高校のモデルとなった高山市の斐太高校の美術室や廊下などで実際に撮影。また、えるが奉太郎から入部届を受け取る弥生橋やえるが奉太郎を呼び出す喫茶店など重要なシーンを高山市で撮影し、原作の雰囲気を情緒たっぷりに実写化している。