義母と娘のブルース:綾瀬はるかの「亜希子さん劇場」が話題 理想の母親像も体現

連続ドラマ「義母と娘のブルース」の制作発表に出席した綾瀬はるかさん
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連続ドラマ「義母と娘のブルース」の制作発表に出席した綾瀬はるかさん

 女優の綾瀬はるかさん主演の連続ドラマ「義母と娘のブルース」(TBS系、火曜午後10時)の視聴率が好調だ。第1話11.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)、第2話11.3%、第3話12.4%、第4話12.2%と、4週連続で2ケタをキープしている。中でもプロデューサーの飯田和孝さんが「亜希子さん劇場」と呼ぶ、主人公・亜希子を演じる綾瀬さんのコミカルかつ繊細な演技と、さまざまな“育児ミッション”をクリアし懸命に子供と向き合う亜希子の姿が話題となっている。

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 ◇綾瀬はるかのコミカル演技はマンガ超え その振り切った姿が人気に

 ドラマは、桜沢鈴さんの同名4コママンガの実写化。キャリアウーマン・岩木亜希子(綾瀬さん)が、宮本良一(竹野内豊さん)と結婚し、良一の8歳の娘・みゆき(横溝菜帆さん)の母親になろうと家事や子育てに奮闘する姿を描いている。

 亜希子は常に無表情で冷静。普通の会話にもビジネス用語を多用するという特異なキャラクター。第1話では、初対面のみゆきに名刺を渡してあいさつしたり、良一との結婚を認めてくれたみゆきの前で喜びの腹踊りを見せたりするなど、想像できない行動で話題をさらった。その後は、穴を掘って地の深くまで頭を下げる“究極の土下座”をするなど、ぶっ飛んだ行動が描かれている。

 ぶっ飛んだ行動は、マンガ原作作品ならではとも言えるが、綾瀬さんが演じることで、その面白さを超えるエピソードもある。第2話で放送された、小学生のみゆきにアニメの経済効果を説明する場面は、ドラマでは、亜希子が突然甲高い“アニメ声”を出して一人二役をするという衝撃的な場面に変化。綾瀬さんの振り切った演技が原作を超えたエピソードだった。

 ネットでは視聴者が「綾瀬はるか好きやけどイメージ変わるわ(笑)」「動きがターミネーターぽくって好き」など、そのコミカルな演技に注目。さらに回を重ねるにつれ、「ポーカーフェイスで娘に萌(も)えてるの、共感しかない……」「亜希子は変わらず無表情なんだけど、どこかうれしそうにも見えて、すばらしいお芝居に脱帽してる」と、綾瀬さんが見せる繊細な表情の演技も話題になっている。

 綾瀬さんは、ドラマの会見で亜希子について「感情が表に出る人ではない」「すごく一生懸命な女性なんです。目の前のことを一生懸命考えているからゆえの無表情」と説明。「初めて笑うシーンはどのくらい笑うのか、いつも考えながらやっていて、ここは新たな挑戦」と無表情の中に見せる演技にも、こだわりを持っている様子。亜希子が初めて笑う場面がどんなシーンになるのか注目したい。

 ◇PTA、いじめ、キャラ弁…育児ミッションを次々クリア 理想の母親像が共感を呼ぶ

 ドラマでは、子供を育てる母親が現実に直面するいじめやPTAなど、さまざまな“育児ミッション”も描かれる。亜希子は、いじめ問題を子供たち同士で解決させ、子供たちの友情にまで関わる「悪質な母親たちの根城」とされたPTAの廃止に奔走。みゆきの要望に応えて、キャラ弁作りにも挑戦する。

 特に反響の多かった第3話では、PTAの反感を買い、運動会を一人で成立させることになった亜希子に、みゆきが「私のママなら私が嫌われるようなことしないでよ!」と訴える。しかし亜希子は「母親が嫌われたら自分も嫌われる。子供がこんな発想になってよいのでしょうか。長いものには巻かれればいい、強いやつには逆らうな。陰口を言うのが正しい。私は大事な一人娘に、そんな背中を見せたくはありません」と、先生たちに言い放つ。

 ネットでは「ちょっとこれは言いすぎ、敵に回してないのかな」「PTAどうなるの?ってハラハラした」という意見の一方で、「学校、役員に対してよくぞ言った」「子供のトラブルに逃げないで向かっていったこと、先生たちに言ったこと、素晴らしい! かっこいい! さすが綾瀬さん」と称賛の声が殺到。中には「自分が子育てしていた頃のいろいろな事件を思い出してしまいます」と、みゆきと同世代の子供を持つ女性や、子育てを終えた層からの共感を集めた。

 亜希子は、現実離れした行動もあり、失敗も多いが、基本的には子供のためにしたいこと、できることを一生懸命やり、みゆきから「誰よりもかっこいい」と尊敬される。そんな理想の母親像を、綾瀬さんが体現しているのだ。

 7日放送の第5話では、突然入院することになってしまった良一の代わりに、亜希子が“キャリアウーマン”に復帰するという、原作マンガにはないドラマならではのエピソードが描かれる。このドラマが10年間の物語を描くことからも、まだまだ読めない展開が待っているに違いない。

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