平日午後に生放送されている情報番組「ゴゴスマ～GOGO！Smile！～」（CBC・TBS、月～金曜午後1時55分）で司会を務めるCBCテレビの石井亮次アナウンサーの初めての書籍「こんにちは、ゴゴスマの石井です」（ワニブックス、1400円）がこのほど、発売された。地方の局アナでありながら、本を出版するほどの知名度と人気を得た石井アナが「感謝しかない。恩人です」と語るのはお笑いタレントの友近さんだ。友近さんへの思いや、「毎日する」というエゴサーチについて聞いた。

あなたにオススメ

“あの頃”のジャンプ：実写ドラマ化も話題「ウイングマン」　1983年を振り返る

　◇友近の紹介でフジテレビの深夜番組に出演　「あんたの人生、これで変わるで！」

　石井アナは、1977年3月27日生まれ。大阪府東大阪市出身。同志社大学を卒業し、2000年にCBCに入社した。「こんにちは、ゴゴスマの石井です」は、石井アナが自身の半生を赤裸々かつコミカルに明かした書籍。ゴゴスマの裏側や、父親との別れ、妻との出会い、プロポーズまで一人称でつづられている。

　石井アナと友近さんは、友近さんがMCを務め、08年から東海エリアで生放送されている情報バラエティー番組「なるほどプレゼンター!　花咲かタイムズ」（CBC）で共演し、親交を深めた。今回の書籍には、2人の対談が掲載され、友近さんは帯にコメントも寄せている。

　対談は石井アナのたっての希望で実現。石井アナは12年に、友近さんの紹介で、才能があるのに売れていない芸能人を、芸能人仲間が紹介する深夜番組「うもれびと」（フジテレビ系）に出演し、友近さんから「あんたの人生、これで変わるで！」と言われたという。その後、13年に「ゴゴスマ」のMCに起用され、同番組は地方局の制作ながら15年から関東でも放送。今や放送エリアを16都県に拡大している。

　石井アナは「うもれびと」に出演した際のことを「あの日から、なんとなく人生が変わりました」と振り返る。同番組に出演する前は「もっと面白いことを言えるのに、やっぱりアナウンサーだから言ってはいけないとか……。（局アナとして）カッチカチのブレーキを踏んでいた」といい、「（友近さんは）それを『もっとあんたこうやったほうがいい』と解放してくれた方」と、友近さんの存在が、自身の変化の大きなきっかけになったことを明かす。

　書籍には、友近さんのほか、お笑いコンビ「ますだおかだ」、元CBCテレビのアナウンサーで現在フリーアナウンサーの多田しげおさんら、石井アナが人生の分岐点で出会った、さまざまな人物が登場する。「その中でも（友近さんは）一番大きな曲がり角で『こっちやで』と引き入れてくれた。東京の芸人さんで初めて会う方にも『ああ、友近から聞いたよ』と言われることもあって、口コミをしてくれている。だからうれしいんです」といい、「やはり感謝しかない。恩人です。友近様には足を向けて寝られません」と冗談めかしつつ、最大限の感謝の言葉を贈る。

　◇ネットができたころから「毎日エゴサーチ」　「悪口もありがたい」

　ゴゴスマの放送エリアの拡大で石井アナの知名度も上がり、インターネットでは“悪口”を書かれることもあるという。石井アナは「インターネットというものができてから、ずっと（エゴサーチを）やっているんです。エゴサ、エゴサの毎日。ハートは弱いんですけど、見ちゃうんです。人にどう思われているかを見るのが好きなんでしょうね。人の目しか気にせずに生きてきたので……」と明かし、悪口にも「免疫ができてきました。慣れです」と笑い飛ばす。

　「たまにある『石井さん、いいね。日本一面白い』とか、いい言葉に救われます。そういう一筋の光を求めて……」とちゃめっ気たっぷりに話す一方で「悪口でも、ここをもうちょっとこうしたらいいのにという“アドバイス悪口”もあるんです」と分析。ジャニーズ事務所のタレントが毎日、出演している占いコーナーが、突然のニュースで放送できなくなった際には、ファンの「楽しみにしていたのに。一言あってもいいのでは」という趣旨の書き込みがあり、翌日の放送で“謝罪”したという。テレビを通じて“双方向”のコミュニケーションを取ることが「視聴者の皆さまに向き合うこと」の一つと考えている。

　さらに「無視が一番キツい。番組が始まった当初、誰も（自分や番組のことを）書きもしなかったんです。書いてくださる方はありがたい」とコメント。書籍についても「毎日エゴサーチしてますから、本を読んで（ネットに感想を）書き込んでください。悪口もありがたい。だって見てくださっているんですから」と呼びかけていた。