東京独身男子:AK男子3人が放つ“聖域”感 絶妙なトライアングルの魅力

連続ドラマ「東京独身男子」第4話の場面カット=テレビ朝日提供
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連続ドラマ「東京独身男子」第4話の場面カット=テレビ朝日提供

 俳優の高橋一生さん主演の連続ドラマ「東京独身男子」(テレビ朝日系、土曜午後11時15分)。高橋さんと、斎藤工さん、滝藤賢一さんの3人が演じる「あえて結婚しない男子(AK男子)」が織りなすラブコメディーで、AK男子たちの軽妙なやりとりや“わちゃわちゃ”感が反響を呼んでいる。ドラマを手がける同局の中川慎子プロデューサーは「男性3人によって作り出されるトライアングルは“聖域”感があり、その絶妙さやいとおしさに引きつけられる」と話す。ドラマで描かれる男性トライアングルの魅力とは……。

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 人並み以上の容姿を持ち、スペックも高く、気の合う仲間とつるみながら、独身ライフを楽しむAK男子3人が登場するラブコメディー。高橋さんが大手銀行勤務の石橋太郎、斎藤さんがバツイチで審美歯科クリニック院長の三好玲也、滝藤さんが法律事務所のボス弁護士・岩倉和彦をそれぞれ演じる。

 ドラマ「中学聖日記」(TBS系)などの金子ありささんが脚本を手がけ、「未解決の女 警視庁文書捜査官」(テレビ朝日系)などの樹下直美さん、「昭和元禄落語心中」(NHK総合)などのタナダユキさんらが監督を務める。

 今回、男性3人を中心としたドラマを作ったのには、中川プロデューサー自身が「昔から男性3人が主人公のドラマに魅了されてきた」という経験があった。中川さんは、役所広司さん、段田安則さん、西村雅彦さんが出演した「オトナの男」(1997年)、陣内孝則さん、柳葉敏郎さん、近藤敦さん出演の「愛しあってるかい!」(89年)、織田裕二さん、ユースケ・サンタマリアさん、市川染五郎さん出演の「ロケット・ボーイ」(2001年)などのドラマを例に挙げた。

 「2人でも5人でもなく、3人の男性というのは独特のコミュニティーで、結束は固いし、家族以上のものを共有していることもあるし、それゆえに滑稽(こっけい)なことも起こる。昔から普遍的なものとしてドラマで描かれてきた。そしてそれは今なお魅力的な関係図」と説明する。

 「3人のトライアングルの絶妙さ、いとおしさにひかれて、私自身がそんな3人を見ていたいという思いがあるんです。奇跡的なバランスで成り立っている3人の信頼感を羨ましく感じてしまう。男女問わずそんなトリオがいたらいいなと思うし、そういう友を得たいけど、なかなか身近ではかなえられない夢だったりもする。だからこそ、ドラマの中で描かれる3人には聖域感がある」

 「東京独身男子」の3人のAK男子について、脚本家の金子さんは「太郎は理想と現実の間でもがく『ごく普通の男性』。そのもどかしくなる不器用さ、悩んで幸せを追い求める姿を描くことで、多くの男性・女性の『分身』となれば」とコメント。三好については「あっけらかんとした『やんちゃ男性』。バツイチで、結婚生活にトラウマを持つ彼が、太郎たちを『独身沼』により深く沈めるという、ある意味重要な役どころ」と説明する。最年長の岩倉は「最年長かつ最も仕事で成功しているボス弁。酸いも甘いもかみ分けた彼の言葉は重く、そんな『兄貴』が独身だからこそ、太郎と三好も『AK街道』を共に走れる」と語っている。

 ハイスペックで完璧なように見えて、それぞれに人間味がある3人の関係性は、中川プロデューサーが言うように、確かに絶妙なバランスで成り立っている。「オトナの男」では一人の女性を取り合う恋敵の3人の男性、「愛しあってるかい!」では3人の男性教師、「ロケット・ボーイ」では30代のサラリーマン3人と、時代や作品によってさまざまなトライアングルが描かれてきた。「東京独身男子」では、「あえて結婚しない」を掲げた男性3人がどんな化学反応を見せてくれるのか、今後の展開に注目したい。

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