モンスター
#4 空気の行方
11月4日(月)放送分
俳優の長谷川博己さん主演のNHK大河ドラマ「麒麟(きりん)がくる」。当初の予定から2週遅れで始まったドラマは全44回を予定しており、3月29日放送の第11回「将軍の涙」をもって、ちょうど4分の1が終了する。第10回までの平均視聴率は15.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)を記録。日曜午後8時からの本放送(本麒麟)の2時間前に始まるBSプレミアム(早麒麟)でも、第4回「尾張潜入指令」(2月9日放送)以降、視聴率4.0%以上を常にマークしており、好調を維持している。早麒麟から本麒麟へと、1日で“2度見”するファンも多く、「毎回45分があっという間」という声が次々と上がり、「視聴者の心をつかんだ」との評判も聞こえてきた。
あなたにオススメ
“あの頃”のジャンプ:実写ドラマ化も話題「ウイングマン」 1983年を振り返る
「麒麟がくる」は59作目の大河ドラマで、1991年放送の「太平記」などで知られる池端俊策さんのオリジナル作。若いころ、下克上の代名詞・美濃の斎藤道三を主君として勇猛果敢に戦場を駆け抜けると、その教えを胸に、やがて織田信長のもとで、多くの群雄と天下を巡って争う智将・明智光秀が主人公。ドラマでは謎めいた光秀の前半生に光を当て、戦国の英傑たちの運命も描いている。
ドラマの特徴の一つに挙げられるのが、光秀(長谷川さん)を中心にしながらも「エネルギッシュな群像劇」となっていること。制作統括の落合将チーフプロデューサー(CP)は以前、「『麒麟がくる』はある意味、一人一人みんなが主役というドラマ」と語っていたが、その言葉通り、魅力的なキャラクターが入れ代わり立ち代わり登場し、物語を盛り上げてきた。
第2回「道三の罠(わな)」(1月26日放送)で“緑茶毒殺”が話題となった斎藤道三(本木雅弘さん)、ファンから爆死を期待され、“ボンバーマン”などと呼ばれている松永久秀(吉田鋼太郎さん)、さらには三淵藤英(谷原章介さん)、細川藤孝(眞島秀和さん)、足利義輝(向井理さん)、織田信秀(高橋克典さん)、今川義元(片岡愛之助さん)、織田信長(染谷将太さん)、帰蝶(川口春奈さん)らがこれに該当する。
また、望月東庵(堺正章さん)や駒(門脇麦さん)、菊丸(岡村隆史さん)といったオリジナルキャラもいいスパイスとなり、大河ファンからも好評を博している。
中でもスタートダッシュに最も貢献したとされるのが斎藤道三だ。役を演じているのは、今作が22年ぶりの大河ドラマ出演となった本木さん。娘婿(むすめむこ)の土岐頼純(矢野聖人さん)を自らの手で葬り去った“緑茶毒殺”以外にも、「美濃のマムシと恐れられた男」として、存在感を随所に発揮。ベテランらしい重厚な演技に加え、大人の色気や時にちゃめっ気さえものぞかせ、新たな道三像を作り上げている。
そんな本木“道三”から、帰蝶(と光秀のほのかな恋バナ)を経由し、ここ数回で“主役”のバトンを受け継いだのが、染谷“信長”だ。初登場は第7回「帰蝶の願い」(3月1日放送)のラスト。染谷さん自身の“童顔丸顔”を含め、「イメージと違う」という声も上がっていたが、「打席に立てばホームラン」という高い演技力で、批判の声を一気に吹き飛ばした。
きっかけになったのは、第9回「信長の失敗」(3月15日放送)での、父・信秀(高橋さん)に「祝いの品」として松平広忠(浅利陽介さん)の首を差し出すシーンだ。直前まで妻となった帰蝶の前でニコニコと笑顔を見せていただけに、場面としての緩和と緊張の“落差”も見事だったが、「ピュアすぎるがゆえに狂気的に見えてしまう信長」を体現する染谷さんの演技そのものに、思わず魅了されてしまう視聴者も多かったのではないだろうか。
これは鮮やかに、染谷“信長”が主役に躍り出た瞬間で、「エネルギッシュな群像劇」ならでは。今後も藤吉郎(後の豊臣秀吉、佐々木蔵之介さん)や、竹千代(岩田琉聖君)の成長した姿としての徳川家康(風間俊介さん)といった英傑の登場が控えており、3年ぶりの戦国大河としての見どころは満載。ますます見逃せなくなりそうだ。
俳優の柳楽優弥さん主演の連続ドラマ「ライオンの隠れ家」(TBS系、金曜午後10時)。11月8日放送の第5話のあらすじと場面写真が公開された。
橋本環奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第27回が11月5日に放送され、一ノ瀬ワタルさん演じる佐々木佑馬が初登場し、視聴者…
俳優の松本若菜さん主演の連続ドラマ「わたしの宝物」(フジテレビ系、木曜午後10時)。11月7日放送の第4話のあらすじと場面写真が公開された。
人気刑事ドラマの最新シーズン「相棒 season23」(テレビ朝日系、水曜午後9時)の第4話「2つの顔」が11月6日に放送される。山口馬木也さんがゲスト出演する。
俳優の小芝風花さんが主演し、2023年に放送されたNHKのBS時代劇「あきない世傳 金と銀」のシーズン2が、NHK BSとBSプレミアム4Kで2025年春に放送されることが明らか…