全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
ドラマ「共演NG」(テレビ東京系、月曜午後10時)に出演する女優の若月佑美さん。現役売れっ子アイドルの内田梢(小野花梨さん)と犬猿の仲という設定の、元アイドル女優・篠塚美里を演じている。11月9日放送の第3話では、篠塚に不倫スキャンダルが発覚。憔悴(しょうすい)し切った姿を演じ、SNSでは「若月佑美さんの演技が素晴らしい」など注目を集めた。今作をはじめ、ドラマ「今日から俺は!!」(日本テレビ系)、「私の家政夫ナギサさん」(TBS系)など話題作への出演が続く若月さんに、女優業について聞いた。
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ドラマは、昨年放送された連続ドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)などを手がけた秋元康さんが企画・原作、「モテキ」、大河ドラマ「いだてん」などの大根仁さんが脚本と演出を担当。25年前に恋愛関係のトラブルから破局し、それ以来共演していない遠山英二(中井貴一さん)と大園瞳(鈴木京香さん)が、テレビ東洋の社運を懸けた大型連続ドラマ「殺したいほど愛してる」の主演として25年ぶりに共演することになる……という物語。他の出演者たちも共演NGばかりで……という設定だ。
若月さんが演じるのは、元アイドルで女優の篠塚美里。小野さん演じる、現役売れっ子アイドルの内田梢とは、同じアイドルグループに所属していた先輩後輩だが、先輩の篠塚がプロ意識の低い内田を叱責したのがきっかけで犬猿の仲になったという設定。劇中でも、2人がバトルする様子が登場している。
アイドルから女優となり、自身と同じ境遇の篠塚の印象について聞くと、若月さんは「リアルではあるんですけど、なかなか自分とは違った人生を歩んできたんだなという感じを受けて……」と話す。自身は後輩に指導するタイプではなかったといい、「なんでもかんでも『いいよいいよ、やんなやんな』みたいな、お母ちゃんみたいになっちゃうタイプ」と明かす。
一方で、「後輩を思って言ってしまったことの言い方が良くなくて、後輩とすれ違ってしまったり、そういうところは気持ちはわかるな~と共感しました」と明かす。「私だからこその説得力が、随所に出せるかな~と思って。私しかできない役じゃないかと思って頑張ろうと思った」と振り返る。
劇中では、“共演NG”同士のバトルが繰り広げられているが、若月さんは「めちゃめちゃみなさん仲良し」と撮影現場の様子を明かす。「“共演NG”同士が話し合いをして、『どうやったらもっとバチバチ見えるか?』という打ち合わせをしていて(笑い)。良い感じで“共演NG”同士が仲良くなる……という現場ですね」と話す。
第3話では、篠塚が、戦隊モノ出身・佐久間純(細田善彦さん)とのお泊りデート現場を写真週刊誌に撮られてしまう様子が描かれた。不倫ドラマ「殺したいほど愛してる」の出演者が私生活で不倫というスキャンダルに、容赦ないバッシングを浴びて……。遠山英二、大園瞳らも参加する前代未聞の謝罪会見が開かれる様子が描かれた。
報道陣の前で、憔悴(しょうすい)しきった様子の篠塚が話せなくなってしまう姿も。若月さんの演技に、SNSでは、「若の『共演NG』での演技まじですごかった」「若月佑美さん、よかったなぁ。正直、びっくりした」などのコメントが並んだ。この撮影について、若月さんは「しんどかった。フィクションで十分だと思いました(笑い)」とユーモアたっぷりに話す。
今作への出演について、「そうそうたるキャストの皆様の中に入れたことを、とてもうれしく思いますし、ありがたいなと思っています」と話した若月さん。大御所俳優の出島徹太郎を演じる里見浩太朗さんについては、「私のおじいちゃん役でもあるので、本当のおじいちゃんのように、『昔はこうだったんだよ』とたくさんお話をしてくださって。出身が静岡で、地元も近くて(笑い)、そういう話をしてもらったり、仕事の面、プライベートの面でもとても貴重な時間をいただきました」と明かす。
若月さんは、1994年6月27日生まれ。静岡県出身。2018年11月に「乃木坂46」を卒業した。「今日から俺は!!」(2018年放送)では、ドラマオリジナルのキャラクター、川崎明美役で、橋本環奈さん演じる早川京子に強烈なツッコミを入れるキャラクターを好演した。
「私の家政夫ナギサさん」(2020年放送)では、多部未華子さん演じる主人公・相原メイの後輩役で出演。やる気はあるが決して無理はしない、バランス重視型のイマドキ女子・天馬あかりを演じた。
話題作への出演が続いているが、若月さんは「楽しさとやりがいはとってもあるんですけど、やっぱり自分の中でまだまだだな~というか。『共演NG』でもまた新しく自分の中で課題がたくさん出てきて……」と現状を分析。「感情の引き出しがまだまだ足りないんだな自分には、と気づかされまして。プライベートでも、もっともっといろいろな作品を見ていかないといけないなと思いました」と率直に語る。
「『今日から俺は!!』も『わたナギ』も『共演NG』も、たくさんの経験を積まれている方とご一緒させていただいているので、そこで吸収させていただくのが一番の養分。糧だなと思うので、まだまだ未熟ですけど、これからもいろいろな現場で学べたらなと思っています」と続ける。
また、撮影を通じて、「役者って、フィクションの世界を生きていて、現実ではないはずなんですけど、現実の自分の生き方とかが反映されていく。引き出しは自分の経験の中、人生の中にもあるんだなと思った」という若月さん。
「自分を見直すことも大事」と感じたといい、「『この役はどう思うんだろう?』と役とばかり向きあってしまうクセがあったんですけど、『自分だったらどう思うんだろう?』って一回考えて、感情を全部出してから、その役にあてはめていくというのも大事なんだなと思いました」と話す。
そんな若月さんが目指す女優像を尋ねてみた。「どうだろう? やりたい役というのもふわっとはあるんですけど、具体的に『こういう女優さんになりたいです』というのは決まっていなくて。それをあえて一生決めずにいくのもいいかなと思っていて……」と切り出す。
「里見浩太朗さんが、『役者は役を選ぶんじゃなくて、与えられた役をどういうふうにやるかが勝負だ』とおっしゃっていて、それがすべてかなと思って。私もいろいろな役というか、求めていただいているところにちゃんと応えられるように、必死で頑張っていく。そんな女優さんになりたいなと思っています」
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