神木隆之介:「おじさまと猫」ふくまるの声は難易度MAX 好きなシーンも明かす

ドラマ「おじさまと猫」でふくまるの声を演じる俳優の神木隆之介さん(C)テレビ東京
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ドラマ「おじさまと猫」でふくまるの声を演じる俳優の神木隆之介さん(C)テレビ東京

 俳優の草刈正雄さん主演のドラマ「おじさまと猫」(テレビ東京系、水曜深夜0時58分)。草刈さん演じる孤独だったおじさま・神田冬樹と、愛されることを諦めていた猫(ふくまる)の心温まる日々を紡ぐハートフルストーリーで、視聴者からは「すっごい泣ける」など話題を集めている。ふくまるの声を演じるのは、劇場版アニメ「千と千尋の神隠し」「君の名は。」「ハウルの動く城」など、声での活躍も話題の神木隆之介さんだ。神木さんに、声での演技について聞いた。

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 ◇“猫語”に苦労も

 原作は、ウェブサービス「ガンガンpixiv」、マンガ誌「月刊少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で連載中の桜井海さんの同名コミック。妻に先立たれた世界的ピアニスト・神田冬樹(草刈さん)が、ペットショップで売れ残っていたブサ猫のふくまると出会い、次第に笑顔を取り戻していく。神田の愛猫・ふくまるの声を神木さんが務める。

 1月6日深夜に初回が放送されると、SNSでは「原作で号泣したけどドラマでも泣けた」「癒やされながら見てる」「あのまんまマンガから飛び出してきた感じ」など絶賛の声が上がった。

 ふくまるについて、「『こんな自分なんて、愛されないのかな……』と、ずっと孤独を抱いていた」と評した神木さん。そんなふくまるが、神田と出会い、第2話ではついに共同生活がスタートした。「まわりの人たちの愛情によって、孤独とか寂しさで心が冷たくなっていたのが、じんわりとゆっくりととけていく。その描写だったり、セリフだったりが、心温まるストーリーになっています」と話す。

 ふくまるの声を演じるにあたり、監督からは「最初の方は、ちょっとやさぐれたような感じで」という指示をもらった。「やさぐれた感じから、ちょっとずつ可愛らしくなっていったり、やわらかさを帯びていくことをすごく意識しました。言い方も優しくなっていったり……」と明かす。

 ちなみに、ふくまるは、語尾に「ニャー」をつける“猫語”で話す。たとえば、神田との出会いの場面では、神田に抱きしめられたふくまるが、「夢じゃないニョ? こんニャに不細工にゃにょに? こんニャに大きいのに? 誰もほしがらないニョに?」という心の声が登場した。神木さんは、「『~~なのに』が全部『~~にゃにょに』ってなる。滑舌に結構苦労しましたね。でも楽しくやらせていただきました!」と笑顔を見せる。

 ◇「最初のうちはすごく不安でした」

 神木さんといえば、声での活躍も続いている。歴代邦画興行収入ランキングTOP3の「千と千尋の神隠し」「君の名は。」「ハウルの動く城」のいずれにも出演。「君の名は。」では、声優アワード「主演男優賞」を受賞するなど、高い評価を受けている。

 今作での声の演技の難易度を尋ねてみると、「難しさは10段階中、10でした。マックスでしたよ」と答えた神木さん。その理由に、原作マンガのPVでは、声優の釘宮理恵さんがふくまるを演じていることを挙げ、「釘宮さんは、我々アニメオタクからすると“可愛い”の体現者。本当に可愛らしいお声でふくまるをやられていた。(ドラマでは)声を出す本人の性別も変わって、トーンも全然違いますから、最初のうちはすごく不安でした」と明かす。

 また、ふくまるを「愛おしいキャラクターにしたかった」と続け、「最初の方は、どんなトーンでしゃべっていいかな? どんなふうにしゃべったらいいかな? って工夫をしたので、この方向だなと決まるまでは難しかったですね」と振り返る。

 ◇ふくまるの声に、草刈正雄の反応は?

 草刈さんや撮影スタッフの前で、初めてふくまるの声を披露したときのことについて、「『大丈夫かな、どう思われるんだろうな?』と思いながら、僕が第一声を言ったんです」と明かした神木さん。

 「僕がせりふを言っている途中で、草刈さんが笑ってくれていて、『すばらしい! かわいいよ~! 本当にいいね~!』って言ってくれて。その草刈さんのリアクションを見られたから、僕はふくまるをやらせてもらっていいんだな、と思ったし、この方向性で合っているんだな、というのが確信になった」と手応えを感じたという。

 そんな神木さんは、升毅さん演じる、神田の親友・小林が好きだという。「本当にすてきだなと思って。幼なじみとしての関係性もすごく理想的。ちゃんとおじさま(神田)のことを考えてくれているというのは、すごく魅力的なキャラクター」と話す。ちなみに、神木さんが一番好きなシーンは、第2話で描かれた、ふくまるが初めて神田の家に来て、“カリカリ”を食べるシーンだ。

 「『すごくおいしい』と食べていて。でも彼は知っているんですよ、いつものカリカリだっていうのを。だけど、味じゃなくて、(神田の)愛情にすごくうれしさを感じて、『最高においしい』と思うシーン。なんと彼はその後にせびるんですよ、『もっとくれ』と(笑い)。程よくあざとくて、僕はすごく好きですね。甘い声を出しているはずなので、そこは見てもらいたいです。可愛らしいシーンになっています」とアピールしていた。

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