放課後カルテ
第10話(最終話) これからも健康でいてほしい
12月21日(土)放送分
黒島結菜さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ちむどんどん」(総合、月~土曜午前8時ほか)にヒロイン・比嘉暢子(黒島さん)の親友の前田早苗役で出演している女優の高田夏帆さん。2016年の「とと姉ちゃん」以来、6年ぶりの朝ドラで、沖縄ロケも満喫したという高田さんに、ドラマや役どころへの印象、現場で感じた“愛”について語ってもらった。
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「ちむどんどん」は、2014年度後期の朝ドラ「マッサン」などの脚本家・羽原大介さんのオリジナル作品。2022年に本土復帰50年を迎える沖縄が舞台で、沖縄料理に夢をかけるヒロイン・暢子と、強い絆で結ばれた4兄妹の笑いと涙の物語となる。
今は暢子の高校時代が描かれ、舞台は沖縄。高田さんも撮影で現地を訪れた。
「すてきなロケーションで、海もすてきな青で、木々が揺れる音も癒やされるし、間違いなく“画(え)”だけでもつというか、変な話、いくらでも見られる要素がある。そこのクオリティーは、私自身まったく心配はしていませんでした」という高田さん。
沖縄ロケでは、ヒロイン役の黒島さんとの交流を深めたといい、「親友ポジションが私しかいないので、『仲良くなりたい』って思ったんですね。そういったものって画面にも表れてくるし、無理してるなって思われたら、そこで話が入ってこないじゃないですか。本当に結菜ちゃんと仲良くなれたらいいなと思って、沖縄ロケに向かいました。現地では美ら海水族館に行ったりもしましたし、もともと外ロケって、セットで撮るよりも開放的な気分になるのですが、沖縄は普段の何倍もパワーがありましたね。すごく楽しかったです」と振り返る。
ドラマについては「台本を読んでいると本当に感動するんですね。羽原さんが描く暢子に感情移入してしまうくらい力があるので、読んでいると引っ張られて、暢子の気持ちが移ってしまう。だからある意味、逆らって読まなくてはいけなかったりする、早苗の人生はまた別にあるので。でもそうやって自分とリンクしてしまうくらい羽原さんの筆力がすごくて、『これは朝ドラ、よくニュースになるわ』って思いますし、そういう意味でも、朝ドラというものを味わっています」と笑顔を見せる。
演じる早苗は、暢子の高校の同級生にして、親友。料理部の部長を務め、卒業後は東京の大学への進学を目指す。父は、暢子たちが暮らす村の「共同売店」を取り仕切る前田善一(山路和弘さん)。4月22日放送の第10回の終盤から登場している。
「びっくりしたのが、暢子が落ち込む出来事があった帰り道に、(前田公輝さん演じる)智と3人でバスに乗っているシーンで、早苗は一人、淡々と単語帳で英語を勉強しているんですね。時には自分を優先できる人間で、そこは私と違うところ。大体が友達の方に行っちゃうのだろうけど、そこが面白いですし、寄り添うだけが友達じゃないんだなって思いました」と役への印象を話す。
また「最初の設定にはなかった要素として、恋バナが好きな女の子になっています」と告白。「早苗が、暢子に向かって『この子、絶対に気があるよ』とかちょいちょい入れてくるのですが、そこのいい回しを意識してやっています。私が恋バナが好きだからっていうのもあって、役が私に近づいてきたというか。やっぱり優等生なだけじゃつまらないですし、幅が出てくるのかなと思って」と理由を説明する。
「今回、紙一面にイラストと、『勉強が大好き』とか『こういった服装をしている』とか説明が入った役のイメージボードをいただいたのですが、そこには『恋バナ好き』とは書かれていませんでした。でも、そういったものを渡されることで、よりよい演技をしたいって思うようにもなるし、作品に対する愛がとってもすてきだなって感動しましたね」としみじみと語った。
一方で、慣れない沖縄ことばには苦戦も。「言い回しを役作りの一環としている私としては、そこにすごく制限を感じてしまって、葛藤したりもしました」と率直な思いを吐露。その上で、「台本読んでいて、分からない言葉が出てきたりするのですが、沖縄のことば全部に指導の先生がテープを送ってくださって、これもすごく“愛”だなって思いました」と感心し、「撮影で沖縄のことばを使っていると、いつしかアドリブも沖縄のことばで出てくるようになるんですよね。そこを先生に褒められたときは本当にうれしかったです」と笑顔を見せた。
劇中では料理部の部長として包丁を手にするシーンも登場する。
「一人暮らしを始めて3年目なのですが、料理は人並みにします。揚げ物はしないですが。スタッフさんには『ねぎ、切れますか?』って聞かれたので、それもできないと思われていたのかもしれません(笑い)。だから包丁をとにかく使っています」とアピール(?)する。
大会での他校との料理対決も描かれ、「すごく青春していて楽しかったです」とにっこり。「高校でダンス部だったのですが、部活を思い出させるような大会。撮影の最終日はこれで『青春が終わっちゃうけど、いいの』ってなってたくらい、名残惜しくて。でも実際は、そんな穏やかな感じではなく、バトルになって、早苗の正義感も少し出ていて、だから料理対決は見どころかと思います」と力を込めた。
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