舞いあがれ!:板倉チヒロ演じる“クセ強”山下教官は実在した! 「アンダースタンド~?が耳から離れない」「サンダー大河内と対照的」

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で板倉チヒロさん演じる山下教官 (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で板倉チヒロさん演じる山下教官 (C)NHK

 福原遥さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)の航空学校編で、俳優の板倉チヒロさんが演じる“クセの強い”山下教官が話題だ。帯広分校のフライト訓練を担当する山下教官は「トゥモローのフライト前に、君たちのプランについてブリーフィングを行います」などと英語交じりの独特の言い回しで学生たちを指導。てっきりオリジナルのコメディリリーフかと思いきや、制作陣が航空大学校を取材した際に遭遇したという、実在するキャラクターだった。

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 ◇航空大学校には一人ではなく複数人が実在

 山下教官は、第41回(11月28日放送)で初登場。宮崎本校から帯広分校のフライト課程に駒を進めた倫子(山崎紘菜さん)、中澤(濱正悟さん)、吉田(醍醐虎汰朗さん)の担当教官になった。

 授業では「トゥモローのフライト前に、君たちのプランについてブリーフィングを行います。ちゃんとアナライズして、私にプレゼンしてください。ドゥーユーアンダースタンド~?」と学生たちに呼びかけた。強烈なインパクトに目を丸くする3人だったが、意を決して中澤が「イエッサー」と答えると、山下教官は「(返事は)日本語で大丈夫」と返すなど、とらえどころのないキャラクターだ。倫子は「変な人」「なんていうか、クセがあるのよ」と顔をしかめながら評していた。

 視聴者からは「いろんなタイプの教官が航空学校にはいらっしゃるんですね」「ドゥーユーアンダースタンド~が耳から離れない!」「面白い! クセ強め!」などと、登場からインパクト大で笑いを誘った。

 制作統括の熊野律時(くまの・のりとき)さんは、「視聴者の皆さんは、あんな人いないと思っているかもしれないですけれど……」と前置きした上で、「制作陣が航空大学校を取材したときに、『ドゥー・ユー・アンダースタンド?』と学生に話しかけている教官に会いまして。学生にリサーチした際、『あんなふうに英語をはさみながら話す教官はいる?』と聞くと、『結構いますね』と答えていたので、これは面白いなと思って」と、一人ではなく複数人、実在していることを明かす。

 ◇板倉チヒロは「面白くはまってくれた」

 演じる板倉さんは、兵庫県出身の41歳。現在は活動休止中という劇団「クロムモリブデン」に所属し、数々の舞台や映画、ドラマに出演。2019年の連続ドラマ「あなたの番です」(日本テレビ系)に所轄の刑事役で出演し、2022年はNHK正月時代劇「幕末相棒伝」やドラマ「遺留捜査」「科捜研の女 2022」(共にテレビ朝日系)などにも登場した。

 板倉さんが出演する舞台を観劇したことがある人によると、「劇団での演技は、割と山下教官っぽい感じでしたので、ナイスキャスティング」とイメージ通りだったようだ。

 熊野さんは、板倉さんについて「実在するキャラクターを台本に反映して、板倉さんに演じてもらったら、とても面白くはまってくれました。実は、板倉さんは現場でいろいろと工夫して、(実際に放送されたシーンの)何倍ももっといっぱいいろいろやってくれているんです。でも編集上はそこまで入らないので(笑い)」と泣く泣くカットしたことを明かした。

 視聴者からは「サンダー大河内(吉川晃司さん)と対照的過ぎて朝から大爆笑」と受け止められた山下教官。大河内教官は「本当に大事なことを厳しく教えてくれる教官」像を積み上げた架空の人物であるのに対して、“ルー語”のような英語交じり独特の言い回しを操る山下教官が実在するという、そんなところにも、このドラマの妙味を感じる。

 「舞いあがれ!」では、個性豊かな教官たちにも目を向けながら航空学校編を楽しむのも一興かもしれない。

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