海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
福原遥さん主演のNHKの連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)。航空学校編のフライト訓練のシーンで、舞(福原さん)らパイロットを目指す学生たちが飛行機を発進させる際などに「ジュリエット・アルファ~」と話しているのをよく耳にする。これは「フォネティック(音声)コード」と呼ばれ、航空、船舶、軍事などの無線通信で使われる通話規則だという。呪文のようなこの単語の羅列にはどんな意味があるのか、解説する。
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「フォネティックコード」は、雑音などが多い無線通信で、相手に確実に話した言葉が伝わるように、アルファベットのスペルを一文字ずつ伝える際に用いる。ドラマでは、NATO(北大西洋条約機構)が定めたとされる「NATOフォネティックコード」が使われている。
聞き間違いを防ぐために、アルファベットの一文字ずつに頭文字を想起しやすい単語があてがわれている。例えば「I」と「Y」は聞き間違えやすいが、「I」には「India(インディア)」、「Y」は「Yankee(ヤンキー)」と定められている。「M」と「N」なら「Mike(マイク)」と「November(ノベンバー)」だ。
つまり、ドラマの中でパイロットを目指す学生たちが口にしている「ジュリエット・アルファ・ゼロワン(数字)・タンゴ・チャーリー」とは、「JA01TC」を意味している。
「JA01TC」は、舞らが乗った訓練機の機体識別記号で、ロケ地でもある航空大学校で実際に使用している訓練機とかなり似たタイプの機体だという。
ちなみに「B」は「Bravo(ブラボー)」。サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会で日本代表がドイツ、スペインに勝利したときに長友佑都選手が連呼していた「ブラボー」を、パイロットたちも操縦桿(かん)を握りながら使っているかもしれない。
さて、「舞いあがれ!」の航空学校編も第11週(12月12~16日)でソロフライトの最終審査となり、いよいよ佳境を迎える。舞や柏木のフォネティックコードを聞きながら、審査の結果を見守りたい。
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