海に眠るダイヤモンド
最終話後編(10話)記憶は眠る
12月22日(日)放送分
俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)最終回(第48回)「報いの時」が12月18日に放送され、主人公・北条義時(小四郎、小栗さん)の悲しい“最期”が描かれた。
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「承久の乱」で朝廷に勝利した幕府。義時は後鳥羽上皇(尾上松也さん)らを流罪とし、泰時(太郎、坂口健太郎さん)や時房(五郎、瀬戸康史さん)を六波羅探題として京にとどめ、西国のさまざまな問題の対処に当たらせようとする。
その中で泰時は、武士が守るべきことを定めようと筆をとり、戦のない安寧の世のために動き出す。
一方で、すっかり体が弱ってしまった義時。見舞いに訪れた姉・政子(小池栄子さん)の前で、「私にはまだやらねばならぬことがある。隠岐の上皇様の血を引く帝(みかど)が返り咲こうとしている。何とかしなくては」と口にすると、「この世の怒りと呪いを全て抱えて、私は地獄へ持っていく。太郎のためです。私の名が汚れる分だけ、北条泰時の名が輝く」と思いを明かす。
しかし、政子は義時がまだ自分の手を汚すことをよしとせず、「そんなことしなくても太郎はきちんと新しい鎌倉を作ってくれるわ。私たち長く生きすぎたのかもしれない。さみしい思いはさせません。私もそう遠くないうちに、そちらに行きます」と義時の大事な薬を捨ててしまう。
医者から「今度、体が動かなくなったら、その薬を飲むように」と言われていた義時は、「まだ死ねぬ」ともがき苦しみ、床を這(は)いつくばる。政子はそんな義時に「太郎は賢い子。頼朝様やあなたができなかったことを、あの子が成し遂げてくれます。北条泰時を信じましょう。賢い八重さんの息子」と言い聞かせると、義時は「確かにあれを見ていると八重を思い出すことが……」と返答する。
そこで「でもね。もっと似ている人がいます。あなたよ」と告げる政子。ついに死期を悟ったのか、義時は「姉上、あれを太郎に」と頼朝が肌身離さず持っていた“小さな観音像”を泰時に渡すよう頼む。
苦しみ続ける義時は、「必ず渡します」という政子の言葉にうなずき、昔に戻ったかのような優しい口調で「姉上」と呼びかけると、政子の「ご苦労様でした。小四郎」という言葉を合図に息を引き取る。
そして政子は涙を流しながら義時の亡きがらに寄り添い……。
小栗さんは、義時の最期について、「彼自身はまだあそこで死ぬ気はなくて、『まだまだ生にしがみついていたい』という思いがあるところなんです。ただ、前半、政子と二人でしみじみ昔のことを語っているところでは、『自分の人生の最期を迎えているような状況でしゃべっちゃっているな』と感じていたんですけどね。そんなつもりは毛頭なかったんですけど、そういう感じになってしまったなと、義時を演じながら思っていました」と振り返っている。
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