芳根京子:ジャニーズWEST・重岡大毅と“凸凹コンビ” 「良いバディーになれたら」

連続ドラマ「それってパクリじゃないですか?」に出演する芳根京子さん(左)と重岡大毅さん=日本テレビ提供
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連続ドラマ「それってパクリじゃないですか?」に出演する芳根京子さん(左)と重岡大毅さん=日本テレビ提供

 日本テレビの水曜ドラマ枠(毎週水曜午後10時)でスタートした連続ドラマ「それってパクリじゃないですか?」。関東近郊にある中堅飲料メーカーを舞台に、知的財産をめぐって巻き起こる攻防戦を描いている。主人公で、知的財産にまつわる業務につくことになる会社員・藤崎亜季役を演じる芳根京子さんと、弁理士の資格を持つ知財のエキスパートのエリート社員・北脇雅美役を演じる「ジャニーズWEST」の重岡大毅さんに、本作への意気込みを聞いた。

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 ◇「いいキャッチボールをできている感じ」

 ドラマは、奥乃桜子さんの小説「それってパクリじゃないですか?~新米知的財産部員のお仕事~」(集英社オレンジ文庫)が原作。開発中の飲料に関する重要な発明がライバル会社に奪われる事件が、ある飲料メーカーで発生。情報漏洩の疑いをかけられた開発部員・藤崎亜季は、親会社から調査にやってきた知的財産のプロ・北脇雅美と一緒に、その発明を取り戻すために奮闘する……。

 今作が初共演となる2人は互いの印象を聞かれ、芳根さんは「笑顔がすてきな方という印象。打ち合わせでプロデューサーチームとお会いしたとき、重岡さんは歯が多いというふうに聞いていた(笑い)」と切り出し、「頼れるお兄ちゃんとも聞いていて。実際お話しして、いいキャッチボールをできている感じがします。ドラマでは凸凹でわかり合えない2人だと思いますが、わかり合っていないのに2人で進んでいるみたいな雰囲気が見えてくるといいなと思う。お芝居をご一緒するのが楽しみ」と重岡さんとの共演に期待を寄せる。

 芳根さんの発言に「俺の印象の説明、どうなってんのや(笑い)」と突っ込みを入れた重岡さんは、芳根さんについて「めちゃくちゃエネルギーある人。吸引力がすごくある気がする。俺もエネルギーありたい人間なので、そういう部分で楽しい現場になればいいと思う」とコメント。「大好きな言葉で事あるごとに口癖のように『ワンチーム』と言っていますけど。そういう気持ちでぶつかっていければ」と意気込む。

 ◇“直感タイプ”の亜季「自分と似ている」

 自身が演じる亜季について、芳根さんは「直感的なタイプで、頭ではわかっていても心で腑に落ちなければモヤモヤが残る。私は共感しやすい」と説明し、「打ち合わせをしている中で、『普通』という言葉が頻繁に出てきて。普通は人によって違うので、どこを目指そうか悩んでしまう部分も。細かい芝居も生の芝居も欲しいと監督から言われたので、全神経を使って全部のものに反応していけたら、亜季という存在は完成するのでは」と役作りの方向性を語る。

 さらに、「直感タイプなのは自分と似ているし、台本を読んでいて引っかかる面も理解できるので、あまり難しく考えずに向き合っていれば。そのまま飛び込んでみようかなと思っています。あとは(重岡さん演じる)北脇さんを見ていれば出てくるものがあると思う。(キャラが)対極なので、自分でも思っていない感情がいっぱいあふれてくるだろうし、私自身も楽しみにしています」と笑顔を見せる。

 重岡さんは、北脇の印象を「人情よりルール、理屈で、重箱の隅をつつきまくるような男。一見『なんやねんこいつ』という感もあるけど、誰かが大切に作った汗と涙の結晶のようなアイデアや商品、デザインといった知財を守るため、時に非情になったり冷血になったり情に流されない。そんな人間」と話す。

 役作りでは、「行ってみて飛び込んでみてというところですが、わかりやすく理屈っぽいとか冷たい感じとか嫌な感じがあるけど、ただそういう感じにしゃべるのではなく、なんで北脇はそうなのかという、そこに理由があってほしい」と役の心情を意識し、「あとは健康第一。フィジカルというかメンタルというか、アスリートのような気持ちで体調から整えていきたい。そして、芳根さんとどんな感じになるのかなって」という。

 ◇重岡大毅「逆のことができるのも芝居の楽しさ」

 ドラマには専門用語も出てくるが、芳根さんは「純粋に北脇さんのせりふが大変そう。ちょっと他人事で見ています(笑い)」と切り出し、「この1~2年、できる女性の役が多く、説明する側が多かったのですが、今度は受けの芝居をしっかりしなきゃいけないのが久しぶりだなという感覚。いかに私の受けで(説明せりふを)ポップにしていけるかが今回挑戦だなと思っています」と語る。

 当の重岡さんも「ものの説明が苦手だなと自分でも思っているし、周りの人に論破されることも多い(笑い)」と明かし、「北脇はいわば言葉を使って相手をねじ伏せていく。いつもは僕が『ぐぬぬ……』ってなっているけど(笑い)。逆のことができるのも芝居の楽しさの一つだけど、悲しいことに30歳になって、気持ちはまだまだ若いものの年々せりふ覚えるのが遅くなってきている気が……」と苦笑い。

 2人は凸凹コンビとしてあらゆる事態に立ち向かっていくことになるが、芳根さんは「ここ1~2年バディーものが多く学んできたつもりではいたのですが、立場が変わっているので楽しみながら調整しながらやらせてもらいたい」と話し、「(重岡さんが出演していた)『これは経費で落ちません!』(NHK)が好きで拝見していたのですが、今回は新しい重岡さんの表情がたくさん見られるのだろうなと楽しみ。良いバディーになれたら」と思いをはせる。

 ドラマの見どころを、重岡さんは「知的財産は聞きなじみのない言葉だなと思うけど、これってあの商品と似ているなとか、思っているより身近なもの。明るく前向きに、そして仕事は大変な一面があるのはわかっているけど楽しい、やりがいもあるという情熱も届けられたら。そんなドラマにしたい」とアピール。

 芳根さんも「大切な仲間が作ってきた、大切な商品たちをどう守っていくかという。春らしい明るく元気な熱い笑えるドラマになっていると思います」とうなずき、「亜季は知的財産の初心者なので、視聴者の方と同じ目線で進んでいける。知的財産は難しい印象ですが、ペットボトル一つにも作り方であったりデザインだったりいろんなジャンルの権利が詰まっていて。知ると次の日話したくなるような豆知識もたくさん散らばっています。楽しく学べるみたいな感覚で一緒に見てくださったらうれしい」と呼びかけた。(取材・文:遠藤政樹)

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