細田佳央太:「期待されすぎない方がやりやすい」 変わらない“反発心”と増した“責任感” 「連続ドラマW-30『ドロップ』」でヤンキー役に挑戦

WOWOWの「連続ドラマW-30『ドロップ』」で主人公の信濃川ヒロシを演じる俳優の細田佳央太さん 
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WOWOWの「連続ドラマW-30『ドロップ』」で主人公の信濃川ヒロシを演じる俳優の細田佳央太さん 

 6月からWOWOWで放送・配信中の「連続ドラマW-30『ドロップ』」で主人公の信濃川ヒロシを演じる俳優の細田佳央太さん。数々の話題作に出演するなど、活躍を続ける注目の若手俳優のひとりだ。役を演じる時は「どんなやつでも、見た人に愛されるキャラクターになってほしいという思いを込めながら演じています」と語る細田さんに、ヒロシ役のエピソードや俳優としての思いなどを聞いた。

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 ◇品川ヒロシ監督から直々にツッコミ指導

 ドラマの原作は、お笑いコンビ「品川庄司」の品川ヒロシさんによる同名小説。2009年に品川さん監督・脚本で映画化。マンガ化もされ“伝説のヤンキー作品”として人気を誇っている。ドラマは、不良マンガに憧れ、本物の不良になるべく狛江北中に転校したヒロシが不良グループの一員と認められ、口げんかとハッタリを武器にけんかの日々を送っていく……というストーリーだ。

 本作が初のヤンキー作品という細田さん。けんかが嫌いで、誰かが殴られたり血が出たりする描写が苦手な性分といい、「やったことのないジャンルの役だったので『はたして自分にできるかどうか』という不安はすごくありました」と心境を明かす。

 ただ、ヤンキーに憧れ、その世界に入っていくヒロシは、いわば自身と同じ立場であり、やりやすさも感じた。「初めてのヤンキー役が『ドロップ』でよかったと思えるぐらい、台本や役が僕自身に寄り添ってくれていました」と語る。

 ヒロシは周囲のヤンキーにツッコミを入れていくキャラクターのため、品川監督からは特にツッコミの仕方を教わったという。

 「例えば『なんでだよ!』も普通に言うんじゃなくて、ちっちゃい『ん』を入れるんです、『んなんでだよ!』みたいな。その方がツッコミっぽい、と。特にヒロシは口の回転数が多いので、ツッコミの仕方は丁寧に教わりました」

 初アクションは不安もあったが、ヒロシの「何をやってもいい自由さに救われました」と細田さん。不良だが、その枠にとらわれない自由さがあるヒロシはどこか愛嬌(あいきょう)のあるキャラクターだが、それは細田さん自身、どのようなキャラクターを演じるうえでも意識することだという。

 「ヒロシに限らず、自分がやる役は全部、愛嬌を持ってもらえたらいいなって思いながらやっているんです。それはどんなやつでも同じ。嫌なやつでもいいやつでも関係なく、見た人に愛されるキャラクターになってほしいという思いを込めながらやっています」

 ◇10代のころより責任感が増した

 初のヤンキー役、初のアクションと、細田さんにとって初めての挑戦があった今作。初めてのことに挑むときはまず最初に不安がくる、と胸の内を明かすが、一方で、世間や周囲の期待が大きくない時には「見返してやろう」と奮起する熱さも持ち併せている。

 そんな反発心は、幼少のころから持ち続けている。「小・中(学生)でオーディションに落ちまくっていた時から『絶対にいつか、いろんな人のことを見返してやる』という気持ちは常に持っていましたから、負けず嫌いな面はありました。だから、期待される方が嫌です(笑い)。期待されない方がやりやすいですね」と笑う。

 そんな細田さんは、現在21歳。20代になり、ある変化を実感している。

 「責任感は、10代より増した感じがします。ある一定のラインを見られた上で『この作品をお願いします』というオファーが増えてくると、やっぱりその期待や予想を超えなきゃいけないと思う。『自分がやらなきゃいけないんだ』という責任感は、10代の時より感じるようにはなりました」

 最後に、次の節目となる25歳までの目標を尋ねてみると、「とりあえず、この仕事を続けられていたら」と細田さん。

 「分かりやすい目標だと『賞を取る』などもあると思うんですけど、運も縁も関わってくるから『取れたらいいな』ぐらいの感覚です。だからそういう分かりやすい目標はなく、まずは続けられるように頑張ることですね」

 「連続ドラマW-30『ドロップ』」は、毎週金曜午後11時にWOWOWプライム、WOWOW 4K、WOWOWオンデマンドで放送・配信中。

 ※ヘアメーク:菅野綾香/Ayaka Kanno スタイリスト:岡本健太郎/Kentaro Okamoto


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