放課後カルテ
第7話 お前が学校に来ようが来まいがどうでもいい
11月23日(土)放送分
松本潤さん主演のNHK大河ドラマ「どうする家康」(総合、日曜午後8時ほか)で、「真田幸村」の名でも知られる戦国武将・真田信繁を演じている日向亘さん。12月3日放送の第46回「大坂の陣」では、副題の通り、乱世最後の大戦となった徳川と豊臣による「大坂の陣」へと突入する。豊臣側の武将として、“赤備え”を身に着け信繁も参戦。大坂城に築いた「真田丸」で徳川勢を迎え撃つ。「本当に気持ちが高揚しました」という日向さんに話を聞いた。
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演じる信繁は、真田昌幸(佐藤浩市さん)の次男。父から不屈の精神を受け継ぎ、類まれなる知略、武力を駆使して、勇敢にも小国・真田の「義」を守り続ける。上田合戦、大坂の陣と最後まで家康の天下取りに抵抗する。キャッチコピーは「乱世の終わりと共に散った弟」だ。
日向さんは「どうする家康」が初の大河ドラマ。初登場は8月27日放送の第33回だった。
「放送は自宅でリアルタイム視聴しました。そのときの出番はワンシーンだったのですが、一番うれしかったのが、オープニング(タイトルバック)で自分の名前が出たとき。他は錚々(そうそう)たる方々の名前で、その中で自分の名前が出たときは、本当に感動しましたし、『大河に出られたんだ』と実感できた瞬間でした」
真田信繁といえば、堺雅人さんが主演した2016年の大河ドラマ「真田丸(さなだまる)」の主人公としてもおなじみ。戦国屈指の人気武将で、日向さんも「すごく忠誠心があって、謀反や裏切りが当たり前のようにある乱世において絶対にそれをしない男。その真っすぐさも含めて、かっこいいイメージがありました」と明かす。
その一方で、「どうする家康」における信繁は「僕個人としては一般的なイメージとは違う信繁像になっていると思います」と話す。理由は「今回は家康の話なので、家康の目線で見た信繁像になっている」からだ。
「信繁の人間性をそこまで分かっていない家康から見たら、信繁は『表裏比興の者(表と裏を使い分けるくせ者)』と言われた昌幸の子でしかない。本当に何を考えているか分からない、ずる賢くて、頭が切れる、とてもやっかいな、という部分をそのまま受け継いだ敵でしかない。だから家康にも、何を考えているか分からない“最後に立ちはだかる猛者”みたいに感じてもらいたくて演じました」
そんな「どうする家康」における真田信繁を、日向さんが演じるにあたって、「軸」にしたものがある。それは「昌幸役の佐藤浩市さんならどうするのか」という思考だ。
「僕が信繁として、ここでなんと言うのか、どんな行動をとるのか、悩んだときに、真っ先にイメージしたのが、昌幸役の佐藤浩市さんならどうするのか、浩市さんならどう演じるか、でした。昌幸の愉快な乱世を泳ぎ続けろ、いつまでも乱しまくれ、かき回せかき回せ、という教えのもと育ってきた信繁は、昌幸の生き写しと思ってもらってもいいくらいで。家康目線で見たときも、この父子は“瓜二つ”になるんじゃないのかなって考えたときに、浩市さんとお芝居させていただいて感じたもの、『こう演じていたな』ってことを思い出しながら、演じることが大切なんじゃないかって思ったんです」
日向さんいわく、「それはあくまでイメージであって、僕が浩市さんの芝居をまねることなんて到底できないことも分かった上」でのチャレンジとなったが、目指したのは“佐藤浩市演じる真田昌幸のDNAを色濃く受け継ぐ信繁”であることは間違いない。
改めて、父・昌幸が仕えた武田信玄率いる武田軍をルーツに持つ、“真田の赤備え”の感想も聞いた。
「真田といえば『赤』。鹿の角の兜(かぶと)もそうだし、身に着けたときは、全男子が憧れる姿なんじゃないのかなって感じて。見た目から入るわけではないのですが、本当に真田信繁を演じさせてもらっているんだって、スイッチが入って、テンション上がりました」
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