全領域異常解決室
第7話 すべてお話します 物語はここから始まった
11月20日(水)放送分
俳優の橋本環奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「おむすび」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、ヒロイン・結(橋本さん)の姉・米田歩を演じる仲里依紗さん。第3週の終盤で、歩が東京から突然、糸島に帰ってきたことから、物語が大きく動き始めた。歩を演じる仲さんの起用理由や魅力について、制作統括の宇佐川隆史さんと演出の小野見知さんに聞いた。
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仲さんが演じる歩は、結の八つ年上の姉で、福岡で“伝説のギャル”として名をはせている。奔放な振る舞いで米田家に波乱を巻き起こすが、ギャルになった裏にはある秘密が……という役どころだ。
仲さんの起用理由について、宇佐川さんは「伝説のギャルであり、最初は主人公の結の壁となるような存在ということを、脚本の根本ノンジさんと私たち制作チームで考えた時に、シンプルに仲さんという一択しかなかったんです」と明かす。
「仲さんという、見る側がいつもパワーをいただいてる存在が、この物語に登場してくれたらいいなという思いが、まずありました。歩が伝説のギャルであるということを考えても『本当に仲さんしかいないよね』ということで、すぐに出演のご相談をしたという感じです。逆に他に誰かいるかということも考えなかったですし、満場一致で決まりました」
第4週では、結と歩ら米田家が神戸で暮らしていた頃の様子が描かれ、この後に起こる阪神・淡路大震災が、2人の心に大きな影を落とすことを匂わせていた。
宇佐川さんは「橋本さん演じる結が、過去に心の傷を抱えた存在として一歩踏み出した時、そこで対峙するのは誰かと考えると、しっかりとしたお芝居や存在感も含めて、今、考えても仲さんが一番だなと思います。実際のお芝居も最初からトップギアで、本当に素晴らしい演技だと思います。橋本さんも、仲さんがお姉さんで本当に良かったとおっしゃっていました」と仲さんの演技をたたえた。
小野さんは、衣装合わせで仲さんのギャル姿を初めて見た時を振り返り、「仲さんがギャルの格好で我々の前に現れた瞬間に、本当に似合っていて、その場にいた全員が圧倒されました。カリスマだったギャルという抽象的な存在を、仲さんが完成してくれた感じがしました。あの瞬間は、今でも鮮明に覚えていますし、『こういうことなんだ』という説得力を感じました」と語る。
かつてはカリスマギャルだった歩だが、東京から戻ってくると、黒髪ロングに清楚(せいそ)な服装で、すっかり落ち着いた印象に様変わりしていた。
小野さんは「仲さんとは、どのぐらいの加減で『何かあるぞ』というのを匂わせていきましょうかと、ご相談しながら撮影していました」と明かし、「第4週の帰ってきてすぐのシーンは、歩に何かあることを匂わせようと思えばいくらでも匂わせられるけど、家族には悟られたくないし……というところで、絶妙な加減をご相談しながら演じていただきました」と振り返る。
また、東京から戻って来た時の歩の衣装については、「仲さんのギャル姿に私たちは良い意味で衝撃を食らったので、そこからギャップを一番感じる服装はどれだろうということで、いくつもいくつも仲さんに着ていただいた中から選びました」と説明する。
「候補の服装の中で、最もギャルだった歩のイメージから遠く、清楚な衣装を着ていただきました。年の離れた妹である結の記憶の中の姉と、いかに違う形で登場してもらうかというのがテーマだったので、そこはすごくこだわりましたね。仲さんご本人も、衣装を見て『一番これがギャルとは違う感じですね』と言ってくださいました」
10月28日から放送される第5週では、ついに阪神・淡路大震災が描かれる。次第に明かされていく結と歩の過去はもちろん、歩を演じる仲さんの演技にも注目したい。
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