俳優の宮沢りえさんが12月2日、東京都内で行われたNetflixのドラマシリーズ「阿修羅のごとく」（2025年1月9日配信スタート、是枝裕和監督）の完成報告会に出席した。日本のホームドラマの礎を築いた脚本家・向田邦子の最高傑作として名高い名作のリメーク。故・加藤治子さんや、大竹しのぶさんらが演じてきた三田村綱子役の宮沢さんは「とてもプレッシャーはありました」と、オファーを受けた際の心境を語った。

あなたにオススメ

来春朝ドラ「あんぱん」の“二人の妹”　朝ドラヒロインまで手が届くか

　“向田邦子ファン”だったという宮沢さん。「久世光彦監督の向田邦子シリーズに参加させていただいた際、向田先生のセリフの豊かさや怖さを感じまして、向田先生の虜（とりこ）になってしまい、『向田邦子のファッション』とか『向田邦子の手料理』とかそういう本も買いあさって。向田先生のインテリジェンスな生き方にすごく憧れていた」と熱い思いを明かし「今回お話をうかがった時は『阿修羅のごとく』を！？　こんな夢のキャストで実現するんですか！？」と驚いたことを明かした。

　大先輩たちが演じてきた役にはプレッシャーもあったと述べつつ「是枝監督から『阿修羅のごとく』を今作る意義や、志をうかがった時に“自分の運命に翻弄（ほんろう）されるのではなく、運命をつかんでいく女たちを描きたい”とおっしゃっていて。そこが今までと違う是枝監督の『阿修羅』なんだと感じてからは、本能にすごく正直に生きている女として演じようと思いました」と話した。

　今作は、かつて新人時代に向田と共に仕事をした八木康夫プロデューサーの企画で、是枝監督が脚色も加えてリメーク。恋愛観も生き方も違う四姉妹が阿修羅のように時に争い、時に笑いながら、それぞれが本当の幸せと向き合っていく物語。原作と同じく1979年が舞台で、宮沢さん、尾野真千子さん、蒼井優さん、広瀬すずさんが四姉妹を演じる。

　完成報告会には、宮沢さん、尾野さん、蒼井さん、広瀬さん、八木プロデューサーが登壇。是枝監督もビデオ出演した。