冬のなんかさ、春のなんかね
第1話 主演・杉咲花×監督/脚本・今泉力哉
1月14日(水)放送分
俳優の高石あかりさん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第74回(1月15日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時10分の67.1%だった。
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「ばけばけ」は113作目の朝ドラ。ヒロインの松野トキと、その夫となるレフカダ・ヘブンのモデルは、松江の没落士族の娘、小泉セツと、「怪談」などの著作で知られるラフカディオ・ハーン(小泉八雲)だ。ドラマの中では大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描くという。
第74回は、ヘブン(トミー・バストウさん)が山橋薬舗にいると知ったトキ(高石さん)はさっそく向かうが、中には山橋(柄本時生さん)のみで、ヘブンの姿はどこにも見当たらない。山橋の様子に違和感を覚えるトキだったが、がらんどうの店内にヘブンの痕跡は見つからない。家に帰ったトキを、司之介(岡部たかしさん)とフミ(池脇千鶴さん)が励ますが、司之介のある一言にトキの不安が加速していく。
テレビの前の視聴者のうち、画面を注視していた人の割合を示す「注目度」は70%台に乗るような大きな“山”を作ることはなかったが、ほとんどの放送時間を60%台半ばから後半で維持する、安定感のあるグラフを描いた。極端に多くはないが、一定の視聴者を長く引き付け続けることに成功していたようだ。
オープニング後、注目度がほぼ横ばいの状態が続いた中盤以降で、やや数字が飛び抜けたタイミングが3回あった。
最初は、注目度66.4%の午前8時7分で、トキが深夜にパイナップルを相手に1人でキスの練習をしている場面。声に気付いたフミがやってきて、あせるトキの様子で思わず笑ってしまう場面だ。司之介から、出勤時にあいさつのキスをトキに断られたヘブンが「ほかの誰かと口づけしちょったりして」と言われ、急に焦り始めたのだろう。
次は午前8時9分(66.9%)と午前8時10分(67.1%)で、幼なじみのサワ(円井わんさん)が、ヘブンとトキの新居を訪れる場面に当たる。サワは長屋から花を持ってくるが、部屋に立派な花が花瓶に生けられているのを見て、捨ててしまう。部屋で、トキと話すが、あまりに環境が違いすぎ、落ち着かない。
この日の最高値67.1%の午前8時10分は、サワが来ているヘブン宅に、借金取りの森山銭太郎(前原瑞樹さん)がやってきて、連絡もなく転居したことを大声で非難する。今月分の返却として、フミが100円を渡すところあたりまでが10分台だ。あまりの大金の返却に、喜ぶどころか怒りまくる銭太郎の反応に続いていくのだが、いつもの銭太郎の対応っぷりに視聴者も「来た、来た」という感じだったのかもしれない。
ちなみに最後の午前8時14分(66.7%)は、ヘブンが山橋薬舗に入っていくのをたまたま見かけた時が、再び店内に。来ていないととぼける山橋を振り払い、店の奥へと入っていくと、料理が並ぶテーブルに座るヘブンを見つけ、第74回は終わる。次回の波乱の展開を予感させるのに十分なエンディングだった。
活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)
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