NHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ばけばけ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、ヒロイン・トキ(高石あかりさん)の母・松野フミを演じている池脇千鶴さん。第18週「マツエ、スバラシ。」(2月2~6日放送)では松江の人々に“ラシャメン”(外国人の妾となった女性の蔑称)だと勘違いされたトキが石を投げられて頭にけがをする場面があり、池脇さんは「母親としては許せません」を憤る。池脇さんが、これまでの撮影現場の様子や今後の見どころについて語った。
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113作目の朝ドラ「ばけばけ」は、松江の没落士族の娘・小泉セツとその夫・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)夫妻をモデルに、「怪談」を愛するヒロインが、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の姿を描く。脚本は、NHKの「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」やWOWOWの「撮休シリーズ」などを手がけたふじきみつ彦さんが担当している。
池脇さん演じるフミは、出雲大社の上官の家で育ち、出雲の神々の物語や生霊・死霊の話、目に見えないモノの話に詳しく、トキにもよくお話を聞かせてあげる。優しくてしっかり者で、トキの幸せを誰よりも願っている……というキャラクター。
池脇さんは、現場の雰囲気について「とにかく楽しい撮影現場です。こんなに楽しいのは初めてかもしれません」と語る。
「フミ自身が明るい人なのでそこに助けられているところもあり、撮影の合間の皆さんとの空気も『こんなにリラックスしていていいのかな?』と思うほど和やかです。高石あかりちゃんは物怖(ものお)じしなくて、すごく頼れる方です。私はあかりちゃんの胸を借りているところが、かなりあります。緊張でドキドキしながら現場に行っても、あかりちゃんがブレずに構えていてくれているから安心できるんです」
ドラマも終盤を迎えており、「最近はクランクアップが近づいてきて、1日の撮影が終わると胸が詰まるような思いに駆られます」と残念がる。
フミは母親としてトキとヘブン(トミー・バストウさん)の夫婦を見守る立場だが、「第14週でトキとおじじ様(小日向文世さん)それぞれの恋がいっぺんに成就した時は、もうあっけにとられて夢なのか現実なのかわからないような状態でした。そのシーンの自分の顔が本当にほうけていたのを覚えています(笑)。結婚のあいさつパーティーでヘブンさんがみんなのうそについて言及した時は、トキが隠したいなら隠していいし、親がでしゃばることじゃないと思っていました。きっとタエさん(北川景子さん)も同じ気持ちで親として一歩引いていたと思います。『娘は娘』というのが、タエとフミの分かり合っている部分ですね」と語る。
トキとヘブンの結婚を機に引っ越したが、「(引っ越し先の)武家屋敷は広く、コソコソ声も『コソコソになってないやろ!』とツッコミたくなるほど狭かった長屋住まいとは大違い。お芝居の距離感も変わりました。あかりちゃんが演じるトキも大人びてきて、なんだか遠く感じますね。子トキ(福地美晴さん)の頃から見守ってきて、現代の『友達親子』のように仲良く買い物に行ったりするのが楽しかったので、少し寂しさも感じます」と振り返る。
第18週でトキが石を投げられた時は、「本当に腹立たしかったです。ヘブンさんと同じく、いち早く犯人を探してやり返しに行きたいぐらいの気持ちでした。トキ自身がヘブンさんのために我慢しているのに親である自分が邪魔してはいけないとぐっと堪えましたが、あんな勝手なことをされたら母親としては許せません」と本当の母親のような気持ちで憤る。
夫・司之介(岡部たかしさん)とのシーンについては「思いついたことをなんでもポンポン言う司之介を、フミは本当は止めたいんです。どぎついことをストレートに言わんといて!と(笑)。食卓のシーンなどでトキとヘブンさんの会話に口を出す司之介にも入らんといて!と思っていますが、フミがその会話に入ったら輪をかけておかしなこというのもわかっているから、もう黙ってようという気持ちですね。トキが『父上、それ違うから』みたいな感じで話を進めてくれるのが、頼もしいです」と話す。
「司之介役の岡部さんとのお芝居も面白いです」といい、「根底に自分のセリフをきちんと覚えてちゃんと言わなくてはという気持ちはありますが、岡部さんが司之介として揺らがないから、私もフミとして好きにやらせてもらえています。岡部さんとのキャッチボールができている感じがしますね。岡部さんだけでなく、(高石)あかりちゃんも小日向さんも、ひらめいたことを前向きにやってみる、お芝居に対するアクティブさがあります。私たちは本番の前のリハーサル段階で初めてお芝居と動きを出すのですが、そこで好きなことをやってみて、違うと思ったらやめるので、スタッフさんは困っているかもしれません(笑)。『ばけばけ』は受け止めてくれるスタッフさんがいるからこそ、成り立っています」を共演者やスタッフに全幅の信頼を置く。
最後に、今後の見どころについて、「私はこの先のトキを思い浮かべるだけでうるっときて涙があふれるほどの、『感慨深い』という言葉では表せない気持ちになっています。この取材を受ける直前に、あかりちゃんがこの先に放送する第22週(3月2~6日放送)のシーンのロケの話をしてくれました。私は行っていないので『どうだった?』と聞いたら、『すごくいいシーンが撮れた』と話していたので視聴者の皆さんも楽しみになさっていてください。娘をこれからも応援していただけたらうれしいです」と“母親”としてメッセージを送った。
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