鈴木保奈美:10年ぶりの復帰に「家族も協力」 見どころは「母の市」大河ドラマ「江」

取材に応じた市役の鈴木保奈美さん
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取材に応じた市役の鈴木保奈美さん

 女優の上野樹里さん(24)が主演する大河ドラマ「江 姫たちの戦国」で“浅井三姉妹”の母・市を演じる女優の鈴木保奈美さん(44)が意気込みを語った。鈴木さんは今回が00年以来の女優復帰で、今後の活動継続にも意欲を見せた。(毎日新聞デジタル)

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 「江 姫たちの戦国」は、織田信長の妹・お市と近江の戦国武将・浅井長政との間に生まれた“浅井三姉妹”の三女・江(上野さん)が波瀾(はらん)万丈の戦国時代をしなやかに生き抜き、江戸時代の幕開けを見届ける様を描く。連続テレビ小説「さくら」(02年)、大河ドラマ「篤姫」(08年)などを手がけた脚本家・田渕久美子さんが原作小説を執筆、オリジナル脚本で臨む作品。

 鈴木さんは90年代に「東京ラブストーリー」(フジテレビ系)などのドラマで活躍。98年にお笑いコンビ「とんねるず」の石橋貴明さんと結婚。00年に映画「いちげんさん」が公開されて以来、女優活動から遠ざかっていた。

 鈴木さんは、夫の石橋さんら家族が「協力して助けてくれています」と明かし、「最初のスタジオ収録に入って1週間ぐらいは本当に緊張して、仕事のペースに体がついていかなくて、心身共に疲れきっていました。(キャストが)ニコニコして迎えてくださって、思った以上に楽しめています」と撮影を振り返った。上野さんをはじめ、長女・茶々役の宮沢りえさん、次女・初役の水川あさみさんとは撮影現場で「あっという間に仲良くなった」といい、「(雰囲気は)女子校の部活みたいな感じ。楽しい親子の感じが出せると思う」と笑顔を見せた。

 番組プロデューサーの熱心なオファーで、復帰を決心したという鈴木さんは、三姉妹の母という役の境遇が「あまりにも実際と一緒だった」ため、「このご縁はつかんだ方がいいんじゃないのかという直感で決めた」と話した。今後の女優業については「今のことでいっぱいいっぱいで分かりません」としながら、「いい形で続けていけたら。自分のためにも家族のためにもなって周りの方に何らかのお返しができるなら、少しずつでもやっていきたい」と意欲を見せている。

 鈴木さんは、市といえば「夏目雅子さんだと思います」と81年の大河ドラマ「おんな太閤記」で市を演じた夏目さんの名を挙げ、「唯一、私が頑張れるのは、夏目さんは若くして亡くなってしまった。夏目さんの市は信長の妹の市、(自分が演じる)母の市はまだみなさんが見たことがないかもしれない。そこが見どころの一つ」とアピールした。

 また今作での市について「母という部分が強調されている。強くもあるが、娘たちにすごく弱い。甘やかしたり、心配でおろおろしたりする。(市の一般的なイメージの)毅然(きぜん)とした強い女性とは違うシーンが何度かある」と説明し、「子供は自分を映すもの。母としての心情は分かると思うことが多い。初に『母上は江ばっかり甘やかして!』と言われると、本当に末っ子は甘やかしちゃうんだよねと思います。どの時代のどの国の母親もきっとそうなんだろうな」と“母の笑顔”を浮かべていた。

 放送は総合テレビで9日から毎週日曜午後8時。初回は73分の拡大版。

<プロフィル>

すずき・ほなみ。66年8月14日生まれ、神奈川県出身。84年に第9回ホリプロタレントスカウトキャラバンの審査員特別賞を受賞して芸能界デビュー。91年にマンガ家の柴門ふみさん原作のフジテレビ月9ドラマ「東京ラブストーリー」、92年に野島伸司さん脚本の「愛という名のもとに」(フジテレビ系)で主演した。

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