女優の比嘉愛未さんが13日、07年に放送されたNHK連続テレビ小説「どんど晴れ」の続編「どんど晴れスペシャル」の会見に出席。同作は盛岡の老舗旅館を舞台にしたドラマで、比嘉さんは東日本大震災で大きな被害を受けた岩手の様子に「ドラマでよく訪れていた岩手の様子を見て、胸が締め付けられる思い。東北の方の熱い思いがあって続編ができた。（どんど晴れは）私のスタートでもあり、特別な作品。夏美は（自分の中に）すぐ戻ってきてくれた」と話した。

あなたにオススメ

「豊臣兄弟！」では池松壮亮が！　大河ドラマ“秀吉俳優”史を振り返る

　「どんど晴れ」は結婚を機に横浜の実家から老舗旅館「加賀美屋」に嫁いだ夏美（比嘉さん）の物語で、07年に放送され最高視聴率24.8％（ビデオリサーチ調べ、関東地区）、期間平均視聴率19.4％を記録した。「スペシャル」は前後編で、朝ドラから6年後を舞台に夏美が若女将として奮闘する。主題歌は小田和正さんの「ダイジョウブ」が起用された。

　続編の撮影は、東日本大震災の1カ月前、2月11日に盛岡でクランクインした。地元から500人以上が撮影に参加し、公会堂や神子田朝市、雪あかり祭り、岩手大学のほか、遠野などで撮影した。震災当日は2度目の盛岡ロケへ出掛ける前日だったという。

　比嘉さんは、被災した人々へ向けて「日本はいろんな困難を乗り越えてきた。それはきずながあって家族がいたから。今回のことも乗り越えられます。心から笑顔になれる日がくるので、大丈夫です」とメッセージを送った。また東北を訪問する予定を聞かれると「直接行って何か励ましになることができれば」と話した。

　会見には女将役の宮本信子さん、リゾート会社代表役の田辺誠一さん、宿泊客で小説家役の林家正蔵さん、NHKドラマ初出演で旅館の見習い仲居役のICONIQさんも登場。地震後に現地へすぐ電話をしたという宮本さんは「何が一番できることなのかをよく考えて何かしたい。本当に落ち着いたら、また東北を旅行したい」とほほ笑み、ICONIQさんは「初めて訪れた岩手県だった。温かい方々に触れ、人ごとには思えず、胸が苦しくなる毎日。頑張るのは私たち。安心して大丈夫と伝えたい」と話した。

　また正蔵さんは「（東北での撮影で）現地の人々の温かさに触れた。（被災者のために）自分がお役に立てることがあればどんどんお役に立ちたい」とコメント。宮城県出身で気仙沼市で被災したお笑いコンビ「サンドウィ」ッチマン」らと開催したチャリティー落語会「東日本大震災チャリティ落語会−落語の力−」のため会見を途中退席した。

　BSプレミアムで24日午後3時半～6時に前後編を一挙に放送、総合テレビで5月6、7の両日午後7時半～同8時45分に放送。また07年の朝ドラ「どんど晴れ」の総集編を5月3～5日午後4時45分～同5時58分に放送する。（毎日新聞デジタル）