中谷美紀:紫式部になりきり日本を慮る? 今年の漢字に薄墨で「憂慮」

「源氏物語」初日舞台あいさつに登場した中谷美紀さん
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「源氏物語」初日舞台あいさつに登場した中谷美紀さん

 生田斗真さんが光源氏役で主演する映画「源氏物語」(鶴橋康夫監督)の初日舞台あいさつが10日、東京・有楽町の日劇であり、俳優陣が登場した。12日の「漢字の日」にちなみ「今年の漢字」を発表し、紫式部を演じた女優の中谷美紀さんは薄墨で書いた「憂慮」という文字を掲げ「一字では思い浮かばなかったので二字で書いたのですが、今年は(日本としても)憂い慮(おもんぱか)ることが多く、私も思うところがあったので、薄墨で書かせていただきました」と今年を振り返った。

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 同じく、安倍晴明役の窪塚洋介さんは「脱」という字を掲げ「“脱原発”、“脱TPP”からの『脱』。“脱どうしようもない世界”。この映画で善のエネルギーに変えていくということで『脱』です」と話し、藤原道長役の「少年隊」の東山紀之さんは「灯」という字を掲げ「人々の思い、絆によって『灯』がともされるように」と願い、生田さんは「光」を掲げ「芸術や文化は人の人生を変える。一生懸命作った映画が希望の光になるように」と思いを語った。

 映画は、脚本も担当する高山由紀子さんの小説「源氏物語 悲しみの皇子」(角川書店)が原作。「物語の中の光源氏の世界」と「物語を書いた紫式部の世界」が入り交じり、その間を陰陽師(おんみょうじ)の安倍晴明が行き来し、夢と現実が交錯する奇想天外な“スペクタクル源氏物語絵巻“を、映画「愛の流刑地」(06年)の鶴橋監督が描いている。

 会見には、中谷さん、生田さん、窪塚さん、東山さん、鶴橋監督のほか光源氏の母・桐壺役と義理の母・藤壺役の真木よう子さん、正妻・葵の上役の多部未華子さん、愛人・夕顔役の芦名星さん、愛人・六条御息所役の田中麗奈さんが登場した。(毎日新聞デジタル)

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