47都道府県芸人グルメ便:米子の「いただき」 鳥取・ほのまる

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 吉本興業の若手芸人が、47都道府県に住んで地元に密着した活動をする「あなたの街に住みますプロジェクト」。全国に住む「住みます芸人」の皆さんに各地のおいしいものを紹介してもらいます。今回は、鳥取に住むお笑いコンビの「ほのまる」が、米子のふるさとの味「いただき」を紹介します。(毎週日曜更新)

ウナギノボリ

 どうも! 「2代目鳥取県に住みます芸人」のほのまるです! 昨年末から「住みます芸人」になり鳥取県で暮らしています。

 鳥取に来て2カ月、僕、ほのまる岡田が思ったことは、鳥取はおいしい食べ物がたくさんあるということです。松葉ガニに二十世紀梨、大山地鶏と海の幸から山の幸までなんでもあります! なんでもあり過ぎて、どれを紹介したらいいのか迷ってしまうぐらいです。そこで鳥取県出身の相方、向井に「鳥取のご当地グルメは?」と聞いてみると意外な答えが。「いただきでしょ!」。「い、いただき??」。その初めて聞く名前の食べ物に驚きましたが、彼は続けて「僕は県外の人が知らない鳥取を紹介したいんだ! だから地元の人は昔から食べていて、でもまだあまり知られていないグルメがいい!」。彼の鳥取魂に火がついたのか、その後5分間、鳥取愛をしゃべり続けていました。

 そして、このいただきは、僕たちの大先輩であり、鳥取県の出身である宮川大助師匠にとっても、子供のころの「思い出の味」だそうです。宮川花子師匠は大助師匠と結婚したとき、最初に教わった料理がいただきだったそうです。

 そんなこんなで、謎の食べ物いただきを食べに「ときの家」さんにお邪魔しました! このときの家さん、米子駅から歩いて5分ぐらいの大山地鶏の串焼きがおいしいお店です。もちろんお刺身もありますし、オリジナルの料理もあります。そしてなによりビールがおいしいです。そうです。居酒屋さんです。そんなお店で食べられるいただき。期待がふくらみます!

 早速いただきを注文すると、意外に地味な食べ物が登場しました。お皿の中には三角形の油揚げに包まれた食べ物が一つ。それがなんと、いただきでした。なんでもこの三角形の形は鳥取の富士山ともいえる大山をモチーフにしているとか。油あげの中を見てみるとお米とみじん切りの野菜が! どうやら油あげで包んだ炊き込みご飯のようです。食べてみるとダシとしょうゆの甘みとうまみが口の中いっぱいに広がり、とてもおいしいです。しかも味がすみずみまでしっかりしみわたってます。それもそのはず、なんとこのいただき、油揚げの中に生米と生野菜を詰め込んで炊き上げるんです。そのためうまみを余すことなく吸収して、おいしさがギュッと詰まった一品になるんです。小さな体なのにすごいやつです。いただき最高!!

 実はこのいただきというのは、鳥取県西部の弓ヶ浜半島を中心におふくろの味的な感じで親しまれている家庭料理なんです。そのため各家庭によって味付け、具材、作り方などが少しずつ違っているのだそうです。子供のころから運動会のときなどに差し入れに持って来てもらえたりして、鳥取県の人にはホッとする味なんだとか。

 僕たちほのまるもいただきのように地域の人に親しまれるようにこれからも頑張っていきたいです! (取材協力:ときの家 0859・22・0688)

 ◇ほのまるのプロフィル

 向井登志彦(鳥取県米子市出身)と岡田康秀(神奈川県出身)のコンビで09年12月に結成。鳥取県の住みます芸人として12年12月から活動している。毎日午後10時からYNN(よしもとネタネットワーク)鳥取チャンネル「こんなばんげになんだいな~」(http://www.ynn47.jp/tottori/)をユーストリームで生配信中。

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