家族ノカタチ:SMAP香取主演のホームドラマ 共感と話題性で“下町ロス”払拭なるか?

SMAPの香取慎吾さん主演で17日スタートする連続ドラマ「家族ノカタチ」のワンシーン
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SMAPの香取慎吾さん主演で17日スタートする連続ドラマ「家族ノカタチ」のワンシーン

 分裂騒動に揺れる国民的人気グループ「SMAP」の香取慎吾さん主演の連続ドラマ「家族ノカタチ」(TBS系)が、同局の日曜9時台のドラマ枠「日曜劇場」で17日スタートする。最終回で昨年の民放連ドラ最高となる視聴率22.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録するなど、2015年を代表するドラマとなった「下町ロケット」の後番組として注目を集める今作の見どころなどを紹介する。

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 「家族ノカタチ」は、香取さん扮(ふん)する結婚に後ろ向きな主人公・永里大介(ながさと・だいすけ)と、上野樹里さんが演じるバツイチで二度と結婚をしたくないと考えているヒロイン・熊谷葉菜子(くまがい・はなこ)との恋愛を軸に、さまざまな家族の形を描くホームドラマ。ミステリーマンガを実写化した映画「僕だけがいない街」を手がけることも話題の脚本家・後藤法子さんによるオリジナルストーリーで、水原希子さん、荒川良々さん、千葉雄大さん、柳原可奈子さん、中村アンさん、水野美紀さん、西田敏行さん、風吹ジュンさんらが出演する。

 主人公の大介は、決して女性にモテないわけではないが、本気で「一人がいい」と考える文具メーカー勤務の39歳・独身。ヒロインの葉菜子は、大手商社に勤務し、大介とは同じマンションに暮らす32歳で、20代前半に離婚を経験しているという設定だ。どちらも「こうであるべき」という気持ちが強すぎる、悪くいえば自意識過剰な性格で、当然ぶつかり合うのだが、その“こじらせ”ぶりを誰もが共感し楽しめるホームコメディーへと昇華できるかが、成功の鍵となりそうだ。

 「ドラマのTBS」といわれる同局だが、最近は多くのドラマで苦戦も続いている。昨年放送され人気を集めたのは「下町ロケット」「天皇の料理番」、さらに「コウノドリ」と原作ありきの“非ホームドラマ”だった。しかも今回は「下町ロケット」という“偉大な前任者”の影響(下町ロス)があるため、「家族ノカタチ」は現状、逆風からのスタートが予想されている。

 その一方で、同じSMAPの草なぎ剛さんが主演する連続ドラマ「スペシャリスト」(テレビ朝日系)の初回が14日放送され、平均視聴率17.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録するなど、“好材料”がないわけではない。SMAPメンバーの一挙手一投足に注目が集まっている今、香取さんが初共演となる上野さんらとともにどんな演技を見せてくれるのかに注目だ。

 香取さんの独身を存分に楽しむ大介の余裕のある暮らしぶりに憧れるもよし、上野さんとのかみ合わない掛け合いを楽しむもよし。そして大介の父親役の西田さん、葉菜子の母親役の風吹さんらベテランの安定感のある演技でクスリとさせられるのもよし。日曜日の夜にふさわしい家族で安心して見られるホームドラマ。笑って、最後は家族のことを思いホロリとさせられる。翌日、視聴者の間で話題に上りそうな展開もあり、見逃せない。

 ドラマは、17日から毎週日曜午後9時に放送。初回は15分拡大版。

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