出川哲朗:“充電旅”Pが明かす愛される理由

2日放送のバラエティー番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」に出演する出川哲朗さん(左)とお笑いコンビ「ますだおかだ」の岡田圭右さん(C)テレビ東京
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2日放送のバラエティー番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」に出演する出川哲朗さん(左)とお笑いコンビ「ますだおかだ」の岡田圭右さん(C)テレビ東京

 タレントの出川哲朗さん(54)が、電動スクーターで各地を旅する番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」(テレビ東京、土曜午後7時54分)。レギュラー放送も2年目に突入するなど好調だ。番組では子供たちに囲まれ、「デガワー!」と呼び捨てにされながらも笑顔を絶やさない出川さんの姿がたびたび映し出される。番組誕生時から制作に関わり、ロケにも毎回参加する平山大吾プロデューサーは「出川さんの人柄があるから、(番組を)見てもらえているんだろうなと思う」と話す。ロケ現場で見せる出川さんの素顔を聞くと、出川さんが愛される理由が見えてきた。

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 ◇ロケは“リアルガチ” 「ゲストにいつも怒られる」

 番組は、フル充電で約20キロ(1時間)走行できるという電動スクーターを使用し、充電が切れると、行く先々の心優しい人々に「充電させてもらえませんか?」とお願いしながら目的地を目指すというもの。7回の特番を経て、昨年4月からゴールデンタイムでレギュラー放送をスタートした。

 暑い日は大量の汗をかきながら、寒くて雨が降る日でもブルブル震えながら走る“リアルガチ”なロケを行っているといい、出川さんらが実際に電動スクーターで1時間走ったとしても、オンエアで使われるのはたったの「15秒」。平山プロデューサーは「ゲストにも、『(走っている姿が)ほとんど放送されない』といつも怒られます……」と苦笑いする。先日の放送でも、お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」の寺門ジモンさんが怒って帰ったというエピソードを出川さんが明かしていた。

 そんな大変なロケでもきちんとやってくれる人、さらに、街の人との触れ合いも喜んでくれる人を考えた結果、「(メイン出演者は)出川さんしか思いつかなかった」と番組誕生当時を振り返る。そして、大変だからこそ、街の人といい触れ合いが生まれたり、思ってもみないことが起きたり、出演者の“素”が出る感じが「やってみてよかったと思ったこと」だと明かす。

 ◇出川が作る声をかけやすい雰囲気 「壁を作らない」

 番組では、ロケ現場に集まった人たちと握手をしたり、写真撮影に応じる出川さんの様子も映し出され、出川さんの人の良さがにじみ出ている。平山プロデューサーは「普通あれだけ握手する人とか、あれだけ写真撮ってもいいよっていう人もなかなかいない中、『いいよいいよ、やるやる』とやってくれているし、そういう感じでやってもらえると、僕らもゲストの方にお願いしやすい」と話す。

 ほとんど放送はされていないが、集まった人全員と写真撮影したり、撮影できない場合は、「申し訳ないね」と謝っているといい、「ファンを大事にするというのとは違うような気がして。出川さんの人柄だなと思う」と続ける。

 出川さん自身は「こっちが壁を作らなければ、向こうも壁を作らないで入ってきてくれるから」と話しており、その姿勢が「あっ、デガワだ!」と気軽に声をかけやすい雰囲気につながる。そうした雰囲気が平山プロデューサーの理想で、それを実現してくれる人が出川さんだといい、「そういう人と番組ができているからこそ、この番組が成立しているんだなってよく思う」と感謝する。

 さらに、出川さんはミラクルも“持っている”。お笑いコンビ「よゐこ」の濱口優さんと西伊豆の温泉に入ろうとした回では、まさかの臨時休業で入れず、近くにいた中学生に報告すると「ドンマ~イ」と返される。……そんな台本では書けない奇跡が「ままある」ことから、平川プロデューサーは「さすが天才」と表現しつつ、「出川さんがいるからこの番組が面白いし、テレビ東京ながら支持してもらえているんだと思う」と番組の人気を分析する。

 今後について聞くと、「出川さん自身は『60歳まで番組を続けたい』と話している」と明かしながら、「あと6年。出川さんの体とヘルニアが大丈夫かとか健康に気遣いながら頑張ってもらえたら」と出川さんへの思いを口にする。誰に対しても壁を作らず、だからこそ子供からお年寄りまで皆に好かれる。“愛され出川”のこれからの旅にも注目だ。

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