この世界の片隅に:終戦記念日に放送 新聞で特集紙面も

終戦記念日特集で放送される劇場版アニメ「この世界の片隅に」(C)2018こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会
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終戦記念日特集で放送される劇場版アニメ「この世界の片隅に」(C)2018こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会

 日本映画専門チャンネルは73回目の終戦記念日を迎える15日、特集「いま、平和への想いを込めて」として、一人の女性の目を通じて戦争を描いた劇場版アニメ「この世界の片隅に」(片渕須直監督)など、戦争を振り返るアニメ・実写・ドキュメンタリー5作品を一挙放送する。放送を記念して、作品を通じて戦争を振り返る特集「この世界の片隅に新聞」を同日付の朝刊に掲載した。

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 「この世界の片隅に」は、こうの史代さんのマンガが原作。戦時中、広島から呉に嫁ぎ、戦火の迫る日々を懸命に生きるすずの姿を通じて、戦争と広島の原爆の悲劇が描かれる。劇場版は、「マイマイ新子と千年の魔法」などの片渕監督が、クラウドファンディングなどで資金を調達、女優ののんさん主演でアニメ化した。公開当初、上映館が63館と少なかったがSNSなどで拡散し、ロングランの大ヒットを記録。7月からTBS系で松本穂香さん主演の実写ドラマも放送されている。

 特集紙面では、広島出身で「ドキュメント沖縄1945」や「その時、名画があった」などの著書のある玉木研二・毎日新聞客員編集委員が、戦争の困窮の中を懸命に生き抜こうとしたすずのような無名の人々に思いをはせている。また、原作を読んで「すずさんの身の上に起こることの理不尽さに、思わず泣いた」と語る片渕監督のインタビューも掲載されている。

 15日の日本映画専門チャンネルの終戦記念日特集では、「この世界の片隅に」(午後9時)のほか、大林宣彦監督が戦争をテーマに描いた映画「この空の花 長岡花火物語」(午後6時5分)、「野のなななのか」(午後3時)と、東海テレビが制作した女優の樹木希林さんのドキュメンタリー「戦後70年 樹木希林ドキュメンタリーの旅『いくさのかけら』岡野弘彦」(深夜1時半)、「『村と戦争』吉岡忍」(午後11時20分)を放送する。

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