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10月31日(木)放送分
俳優の濱田岳さん、西田敏行さんがコンビの新作「釣りバカ日誌 新米社員 浜崎伝助 瀬戸内海で大漁!結婚式大パニック編」が4日午後9時から放送される。ハマちゃんを濱田さんが演じ、香川を舞台に原作・映画版を通して初の結婚式エピソードが描かれる。西田さんがハマちゃんを演じた映画版を「超えたい」と語る濱田さんに、「釣りバカ日誌」シリーズへの思いや、相棒のスーさんを演じる西田さんへの思いなどを聞いた。
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「釣りバカ日誌」シリーズは、やまさき十三さん作、北見けんいちさん画のマンガが原作。1988年~2009年に西田さんと故・三國連太郎さんのコンビで映画シリーズ22作が製作された。テレビドラマは15年10月期、17年4月期に連続ドラマ、17年正月にスペシャルドラマが放送され、映画版でハマちゃんを演じた西田さんが社長のスーさんを演じている。シーズン2の最終回で、ハマちゃんは鈴木建設の香川にある関連子会社に出向。
今回は、妻・みち子さん(広瀬アリスさん)との生活を始め、結婚式の準備を開始するハマちゃんだが、おなじみのトラブルが発生。新婚生活にスーさんが乱入してくる……という内容。
17年に続く正月のスペシャルドラマ化。「一度やった作品が続けられるのは、役者冥利に尽きます」と濱田さん。「まるで映画のように、お正月にスペシャルで戻してくれるというのは、一釣りバカファンとしては、とってもうれしい設定」と喜ぶ。
作品の舞台・香川について濱田さんは「映画の1作目が、同じ高松で西田さん(演じるハマちゃん)が原付に乗っていて、そこから始まるんですよ。だから(今回)エピソード0的なことをできているというか……。うれしかったですね」と釣りバカファンならではの視点も交えて感慨を語り、「(ハマちゃんがいた)地方でドタバタするっていうのは、まるで映画(版)のような経験をしていますし、うれしいですよね」と笑顔を見せる。
西田さんはじめ広瀬さん、吹越満さんらおなじみのメンバーが集結した。特に広瀬さんとは、NHK連続テレビ小説「わろてんか」でも共演し、気心の知れた間柄。広瀬さんについては「僕と西田さんがずっと思っていることが、『日本映画界に本物のコメディエンヌが生まれた』ということ。コメディーの間合いをちゃんと分かっていて、シリアスもできて、美人という」と大絶賛。「連ドラ(シーズン2)の最終回でアリスちゃんが柱に頭をぶつけるシーンがあるんですけど、秀逸でしたね」と振り返り、「僕も西田さんのそばでまだ勉強中ですけど……年齢に関係なく、すごい人だなと思って見ています」と感嘆した様子で語る。
1988年12月に映画版第一作が公開されてから、2018年で丸30年。長命「釣りバカ日誌」シリーズでハマちゃん役を務めることに、どのような思いがあるのか。
「子供の頃見た『釣りバカ』って、子供が“合体”シーンを見たって怒られるような時代ではなかったわけですよ、『だって釣りバカだもん』って。僕もそういう作品にしたいんですよね。ハマちゃんとみち子さんがイチャイチャしているからって『コンプライアンス的に子供には見せられないよ』と言わせねえぞ、ってぐらいの作品にしていかなきゃな、と思っています。勝手知ったる仲間とやっていますけど、どうせなら高みを目指さなきゃいけない。数を重ねてもプレッシャーが緩まることはないです」
では濱田さんにとって、「釣りバカ」で目指すべき高みとは何か。「ものすごくハードルが高い作品なんですよね。皆様に『これはコメディーです』と言っているわけだから。笑いのツボって十人十色だけど、(釣りバカは)誰が見ても楽しい、という作品を目指すんですよね」と濱田さん。「大変な作品だなと思っているし、真剣にやらないと見放されちゃうなという、怖さに似た部分はあります」と赤裸々に心境を吐露し、「キャラクターは伸び伸び生きているから、気楽にやっているんだろうなと思われがちだけど、どの方も、そこに挑んでいる。偉大な映画があるので、みんな一様に、どうせやるなら超えてやりたいという気持ちがあります」と意欲を示す。
テレビシリーズで西田さんからハマちゃんのバトンを受け継いだ濱田さん。15年のドラマ開始前は、大きなプレッシャーがあった。撮影前、西田さんと直接話をする機会を得たという。「やっぱり、西田さんにあいさつして筋を通してからじゃないと撮影に臨めないので、機会を作っていただいて。西田さんに『とても荷が重いし、緊張していますけど、大好きだから頑張りたいです』って、全部正直な気持ちを言いました」と明かす。
「その時(西田さんは)『僕は濱田岳の大ファンなので、やってくれることをとってもうれしく思います、私も三國連太郎の後をやるのはとってもプレッシャーです』と……。僕の緊張をほぐすためかもしれないですけど、『ああ、西田さんでも緊張することなんだ』って思って。『時代もメンバーも違うから、新しい僕らなりの釣りバカ日誌を作りましょう』って声をかけてくれたんですね」と濱田さん。「それで全部下りたわけではないけど、荷が下りたという表現が近いですね」としみじみ語る。
15年から新しいハマちゃんを演じてきた濱田さん。自身のハマちゃんへの手応えを聞くと、「まだまだですけどね」としつつ、「ただ、今は最高の環境でやっていて……。やまさき先生が描いている原作があり、映画も西田さんの演じた伝助がいる。教科書が二つあるんですよね。迷ったらどっちかを見ればヒントがある」という。ただ、「僕なりの伝助を目指す」ともいい、「ハマちゃんとスーさんはラブラブだからどんな言葉遣いでもいいけど、佐々木課長や年上の方に対する無礼な態度は、一歩間違えると見ている人には不愉快になる。そこは、僕なりの毒の抜き方で頑張りたいですね」と意欲を示す。
「釣りバカ日誌」シリーズでハマちゃんを演じ、11日深夜からはテレビ東京系の連続ドラマ「ドラマ24『フルーツ宅配便』」でも主演を務めるなど活躍中の濱田さん。現在の状況について、「お仕事があるというだけで十分ありがたいなと思っています」と感謝を示し、「9歳のときに偶然スカウトしてもらって、ひょんなことがきっかけで芸能界に入ったので、今、30歳のこの時間、こういう状況になっているということは1ミリも想像していなかった。ありがたいしかないです」とほほ笑む。
最後に、30代のビジョンを聞いてみると、濱田さんは「9歳から徒然(つれづれ)なるままにここまできて、こうして生きていられるので、あえて変えようとも思わないですね」と自然体だ。「ずるずると流されてしまうのと、自分の意志で流れていくのは全然違うと思っていて。この調子で、自分の意志で流れていこうと思っています」と語ってくれた。
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